革新に向かい質を高める 山西省晋城市が育む新たな質の生産力

2024-05-07 10:52:00

新たな質の生産力の発展の加速は、山西省が質の高い発展を推し進め、全方位型のモデルチェンジを絶えず深化させる上での差し迫った任務である。同地はいかにしてチャンスをつかみ、新たな質の生産力を急速に育んでいるのか? このほど、本誌記者は沁水経済技術開発区と高平経済技術開発区を訪れ、その答えを探した。 

ガスを主体とする現代的な産業体系の育成 

新たな戦略的エネルギーである炭層メタンガスは、飛躍的に発展する中国であまたの都市に暖房を供給し、家々の灯りをともしている。炭層メタンガスの開発は炭鉱の安全性の向上を促し、天然ガスの供給を拡大し、環境汚染を減らす上で重要な意義を持っている。山西省晋城市沁水県は中国で最も地質条件の恵まれた炭層メタンガス田を有し、同県における炭層メタンガスの確認埋蔵量はおよそ3400億立方㍍に達し、全国の約40%を占めている。 

  

亜美能源控股有限公司の馬必2号ガス採取ステーション 

中でも、亜美能源控股有限公司の沁水県における馬必プロジェクトは、先進的な採取技術とオートメーション化したスマート生産管理制御システムにより、1日当たりのガス生産量が230万立方㍍に達している。馬必2号ガス採取ステーションの制御室から発せられる指令に従って、山体の各地に分布するガス田で絶え間なく採取が行われている。同ステーションの責任者である王亜軍氏は、「新たな質の生産力の発展には、まさしく現代的な産業体系の構築が必要です。亜美能源控股有限公司はオートメーション化した管理制御、映像による安全管理、SCADAなどの自動化システムを持ち、モニタリング、早期警報、管理、分析機能を有する総合的な管理制御、展示のメカニズムを構築しており、全体をカバーする生産指揮・管理の総合コントロールプラットフォームを整備・確立しました。さらに、情報化管理システムを構築することで、炭層メタンガスの採取効率の向上や生産・運営コストの低下において、さまざまな業務場面に応じたデジタル面での保障をもたらしています」と語る。 

近年、沁水県は二酸化炭素排出量ピークアウトとカーボンニュートラルの実現という「ダブルカーボン」の目標を導きとし、炭層メタンガスの資源面での優位性に立脚して、開発により力を注ぎ、優れたサービス水準を創出し、関連措置を打ち出し、炭層メタンガス産業全般の発展を促進している。それと同時に、炭層メタンガス産業のアップグレードと強化堅持し、先進製造業の振興を加速させ、新興産業を大いに育み、新たな質の生産力の産業基盤を十分に成長させ、新たな質の生産力の発展における制約となるボトルネックを打破し、各種の先進的で質の高い生産要素を円滑に流動させている。 

より高まる食品産業の新たな実力 

 

山西衆禾壱心集団有限公司マカロンスーパーファクトリー  

従来の菓子製品に比べ、冷凍菓子は解凍後に水分の流出、ひび割れ、劣化、解凍・加工品の変形が生じたり、食感がパサパサとし硬くなるといった技術的難題が存在し、冷凍菓子の発展上の制約となっていた。全国で初めて解凍時に新鮮さを保つための特殊な技術を採用した冷凍菓子企業であり、山西省晋城市高平に本拠を置く山西衆禾壱心商貿有限責任公司は、世界トップレベルのオートメーション化菓子生産ラインを導入し、さまざまな種類の冷凍菓子の生産需要を満たしている。 

近年、人々の生活水準の向上と中国の人々の食生活の多様化に伴い、パン食の比率がいっそう高まっており、そのうえ冷凍ベーカリーはいつでもどこでも甘いものを食べられるという自由度の高さから、市場における需要の潜在力が非常に大きい。 

山西衆禾壱心集団有限公司の王帥総経理によると、同社の1日当たり300万個の冷凍菓子を生産可能な中央工場プロジェクトでは11の生産ラインを設け、イタリアの最高級のマカロン、ミルフィーユ、液卵、フランス式のスイーツ、チーズケーキといったさまざまな冷凍菓子の生産ラインを導入し、菓子工場のオートメーション化、スマート化、現代化を実現しているという。とりわけ同社はショッピングモールやスーパー、小売チェーン、飲食チェーンとサードパーティーを結ぶ消費ルートおよびニューリテールなど、整った販売チャンネルとサプライチェーン体系を打ち立てており、生産力をしっかりと向上させるとともに豊富な製品ラインナップを取りそろえている。 

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