中国共産党規約


第六章 党の幹部

第三十三条 党の幹部は党の事業の中堅であり、人民の公僕である。党は才徳兼備の原則にのっとって幹部を選抜し、人材本位の任用を堅持し、縁故本位の任用に反対し、幹部陣の革命化、若年化、知識化、専門化の実現に努める。

党は幹部の教育、養成・訓練、選抜、考課、特に優れた若い幹部の養成、選抜を重視する。幹部制度の改革を積極的に推し進める。

党は、女性幹部と少数民族幹部の育成、選抜を重視する。

第三十四条 党の各級の指導幹部は、本規約の第三条に規定された党員の諸義務を模範的に履行するとともに、次の基本的な条件を備えなければならない。

(一)職責履行に必要なマルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論のレベルを備え、「三つの代表」という重要な思想を真剣に実践し、率先して科学的発展観を貫き、徹底させ、マルクス主義の立場、観点、方法による実際問題の分析、解決に努め、学習を講じ、政治を講じ、正気を講じることを堅持し、さまざまな波風の試練に耐え抜くこと。

(二)共産主義の遠大な理想と中国の特色のある社会主義に対する確固とした信念を持ち、党の基本路線と諸方針、政策を断固実行し、改革開放を志し、現代化の事業に献身し、社会主義建設の中で刻苦創業し、正しい治績観を確立し、実践や大衆と歴史の検証に耐えうる実績をあげること。

(三)思想を解放し、実事求是をむねとし、時代とともに前進し、開拓、革新し、真剣に調査・研究を行い、党の方針、政策を所属地区、所属部門の実際と結びつけることができ、優れた成果をあげるよう仕事に取り組み、真実を語り、実務にいそしみ、実効を求め、形式主義に反対することを堅持すること。

(四)強い革命的使命感と政治的責任感を持ち、実践の経験があり、指導的活動に堪え得る組織能力、教養レベルおよび専門知識を備えること。

(五)人民から与えられた権力を正しく行使し、法律に基づいて事を運び、清廉潔白で、人民のために政務に励み、自ら手本を示し、刻苦質朴で、大衆と密接に結びつき、党の大衆路線を堅持し、自覚を持って党と大衆からの批判と監督を受け入れ、モラル修養を強化し、自らを重んじ、自らをかえりみ、自らに警鐘を鳴らし、自ら励むことに努め、官僚主義に反対し、職権の乱用、私利の追求といった、いかなる不正な風潮にも反対すること。

(六)党の民主集中制を堅持し、擁護し、民主的作風を備え、大局的意識をもち、自分と異なった意見を持つ同志を含めて、同志と団結し、共に仕事を行うことに長じること。

第三十五条 党員幹部は、党外の幹部と協力して共に仕事をすることに長じ、彼らを尊重し、謙虚にその長所を学ばなければならない。

党の各級の組織は真に才能と学識を備えた党外の幹部を発見して指導的地位に推薦することに長じ、彼らが職務に応じた権限を持ち、その役割を十分に発揮できるよう保証しなければならない。

第三十六条 党の各級の指導幹部は、民主的選挙によって選出されたものであろうと、指導機関によって任命されたものであろうと、その職務はすべて終身的なものではなく、これを異動または罷免することができる。

年齢と健康状態のため引き続き職務を担当することがふさわしくない幹部は、国の規定に基づいて、定年退職するか、引退すべきである。

第七章 党の規律

第三十七条 党の規律は党の各級の組織と全党員が遵守しなければならない行動のルールであり、党の団結・統一を擁護し、党の任務を遂行するうえでの保証である。党の組織は党の規律を厳格に執行し、擁護し、共産党員は自覚を持って党の規律による規制を受けなければならない。

第三十八条 党組織は党の規律に違反した党員に対して、前の誤りを後の戒めとし、病を治して人を救うという主旨に基づき、誤りの性質および情状の軽重に応じてこれを批判し、教育し、さらには規律処分を与えるものとする。
刑法に著しく違反した党員は、党から除名しなければならない。

党内では、党の規約、国の法律に違反するような手段で党員に対処することを厳禁し、仕打ち・報復をおこなったり、誣告して陥れたりすることを厳禁する。これらの規定に違反した組織または個人は、党の規律と国の法律による追及を受けなければならない。

第三十九条 党の規律処分には、戒告、厳重戒告、党内職務の罷免、党籍を保留した上での観察、除名という五種類がある。

党籍を保留した上での観察の期間は、長くても二年を超えてはならない。党員は党籍を保留した上での観察の期間には、議決権、選挙権および被選挙権を持たない。党籍を保留した上での観察を経て確かに誤りを改めた党員には、党員としての権利を回復し、かたくなに誤りを改めないものは、除名する。

除名は党内における最高の処分である。各級の党組織は、党員の除名を決定または承認する場合、関連資料と意見について全面的に検討し、十分に慎重な態度をとるべきである。

第四十条 党員に対する規律処分は、支部大会での討議、決定を経て、党の末端委員会に報告し、その承認を得なければならない。関連する問題が比較的重要もしくは複雑な場合、または党員に除名処分を与える場合には、それぞれの状況に応じて、県クラスまたは県クラス以上の党の規律検査委員会に報告し、その審査、承認を得なければならない。特殊な状況のもとでは、県クラスおよび県クラス以上の各級の党委員会と規律検査委員会は、直接党員への規律処分を決定する権限を持つ。

党の中央委員会と地方各級委員会の委員、委員候補に対して党内職務の罷免、党籍を保留した上での観察、または除名の処分を与えるときは、本人の所属する委員会の全会の三分の二以上の多数で決定しなければならない。特殊な状況の下では、まず中央政治局と地方各級委員会の常務委員会が処理の決定を行い、委員会全会が開かれる際にそれを追認してもよい。地方の各級委員会の委員および委員候補に対する上述の処分は、上級の党委員会の承認を経なければならない。

刑法に厳しく違反した中央委員会の委員、委員候補は、中央政治局がその除名を決定する。刑法に著しく違反した地方各級委員会の委員、委員候補は、同級の委員会常務委員会がその除名を決定する。

第四十一条 党組織は、党員に対する処分の決定を行うとき、実事求是をむねとして事実をはっきり調査するものとする。処分決定の根拠となる事実資料および処分の決定は本人に通知し、本人の事情説明と弁明を聴取しなければならない。本人は処分の決定に不服がある場合には、訴願することができ、関連党組織は責任を持ってこれを処理するか、または速やかに転送しなければならず、これを押さえたままにしてはならない。誤った意見と不当な要求を固執することが確かなものに対しては、批判、教育を施すべきである。

第四十二条 党の規律を守る面で党組織が職責を果たさない場合には、これを追及しなければならない。

党の規律にひどく違反しながら、自らこれを是正できない党組織に対しては、一級上の党委員会は、事実を調査、確認した後、情状の重さに応じてその改組または解散を決定するとともに、さらに一級上の党委員会に報告し、その審査、承認を得て、正式に発表し、実行するものとする。

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