テンの毛皮は高級なだけではなく、品質に優れている上に、美しくなめらか。テンの毛皮で作られた衣服は、きらびやかで美しく、最も理想的な毛皮製品。テンの毛皮はクロテンとミンクの二種類に分けられる。生産量が極めて少ないクロテンの毛皮は、高価なため「毛皮の王様」と呼ばれるほど。そのため、富の象徴でもあり、国外では「ソフトゴールド」という別称まである。

　人参は「東北三宝」の一つとされる。人参の中にはグリコシド、サポニンなど体に良い物質が豊富に含まれている。効能として、血行促進・神経衰弱・胃酸欠乏・免疫力の向上などがある。

　鹿茸は「東北三宝」の一つで、まだ、角化していない雄ジカの幼角。この薬は、滋養強壮や貧血、ノイローゼなどに効果があり、特に高齢者の滋養補強剤。古くは李時珍の『本草綱目』に高級品として記載がある。

　アマガエルの一種。哈士蟆、或いは田鶏と表記され、東北地方では「油哈蟆」とも言われる。中国医学では、陰の気を養う薬に分類される。肝臓、肺病の治療に効果を発揮する。主な効能は虚弱体質，産後の肥立ち、精神疾患、動悸による不眠、寝汗など。

　切り紙は、明朝末頃に始まる。満州族の農家の女性がその職人として多くを占める。そのため、「満州族の切り紙」とも呼ばれる。題材は、一般的に人物、動物、そして、満州族の生活慣習を主とする。シンプルなデザインで独特な雰囲気を持つ。

　松花湖浪木の根彫りとは、松花湖の浪木で作られた芸術品であり、松花江ならではの根芸術。松花湖浪木とは、大自然の彫刻を受けつつ、松花湖に浸っていることで、鉄のように硬くなったものを指す。

　形が千差万別で、言うに言われぬ味わいがある。浪木の根彫りはその特徴を「7割は天然、3割は彫刻」、「天然が趣を醸し出す」などと言われる。