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中国華北部の深刻な大気汚染 地域連携で対策

 

3月12日は第35回植樹祭だ。中国河北省は今年1億株の植樹を進め、通年で420万ムー(およそ28万ヘクタール)の緑化を予定している。この事業は首都北京及び直轄市である天津を取り巻く省で、環境改善、汚染濃霧対策の最新措置として行われるものだ。

中国華北部が世界で大気汚染が最も深刻な場所に

直近の2カ月間で河北省を含む北京、天津エリアでは今世紀最悪の継続的な大気汚染が発生した。中国科学院大気物理研究所の観測データによれば、今年1月のこの地域では深刻なスモッグの発生が5回確認されている。

北京大学環境科学工程学院の専門家は、華北部は世界でも大気汚染が最も深刻な場所に数えられると指摘する。

実際、北京、天津、河北省などの地方政府も積極的に環境改善に乗り出している。2012年、河北省は年間444万ムー(およそ29.6万ヘクタール)の植林緑地造成を成し遂げた。北京市は史上最大規模の平原植林プロジェクトを開始、年間25.5万ムー(およそ1.7万ヘクタール)を植林した。計画では、北京市は今年35万ムー(およそ2.33万ヘクタール)の植林を計画しており、新たに1万ムー以上の規模の都市部森林を10カ所以上増やすという。

河北省は産業構造の調整で大気汚染を防止

河北省の張慶偉省長は北京市、天津市、河北省は大気汚染対策のために相互に連携を取って新体制を設置し、3つの地方政府が協力して汚染濃霧に対応し始めていると語った。河北省では産業構造、エネルギー構造の調整や緑化推進などの措置を進め、大気汚染防止に注力しているという。

この三地域大気汚染対策エリアの新体制には、大規模な環境保護プロジェクトの統一建設計画、エリア大気環境の相互連携による法執行管理や汚染事件に対する緊急対策、行政区画を超えた汚染対策処理、協議体制、環境情報共有、エリア大気汚染警報緊急システムなどが含まれる。

北京大学環境科学工程学院の朱彤教授は、首都を取り巻く生態エリアが連携協力して汚染を防止、制御するためには、二つのプラットフォームが必要だという。一つは科学研究、データ取得のためのプラットフォーム、もう一つは行政区画を超えた管理のためのプラットフォームだ。十分な行政リソースの調整力があれば、異なる行政区画を跨いでも科研プラットフォームが提供する意見を採用できるだろう。これは国家の部局だけで成し遂げるのは難しいことで、明確な制度構成と法的な後ろ盾が必要だ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年3月13日

 

 
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