『南風窓』 実体経済を盛り返す

2017年2月6日
実体経済とは、仮想経済に相対するものだ。しかし、ここで仮想経済が指しているのは、情報技術革命によって生まれた「新経済」ではなく、金融(不動産)の空回りを通じて、財産の分配を行う行為のことである。
これとは逆に、実体経済とは財産を創造する活動だ。これには生産(例えば製造業)や貿易(例えばネットビジネス)が含まれ、さらに誠実で、実体経済と共生する従来の金融あるいは金融の革新的な業態が含まれる。
ある意味、現在の金融や財政・税務分野の一部の規則は、サラリーマンや貯蓄者、実体企業の株式保有者に対する懲罰的メカニズムになり、金利生活者や「資本玩家(資本をもてあそぶ者)」が逆に褒賞を与えられていると言える。しかし、これらのねじ曲がったメカニズムの形成には、いずれも深い歴史的背景が存在している。改革の第一歩は必ず、過去にさかのぼり、根本から問題を解決することである。
人民中国インターネット版 2017年3月