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湖北省・十堰市 武当山の古建築物群

武当山の最高峰

 

武当山の頂上にそびえ立つ金殿
 武当山の主峰は標高1612の天柱峰で、「太和宮」はこの頂上にある。敷地面積は8万平方、正殿、転運殿、紫金城、金殿など20あまりの建造物が現存する。

 

 「紫金城」は天柱峰の頂上を取りまく城壁である。城壁の長さは345㍍。重さ500キロの細長い石が、山の形状に沿って積み上げられている。城壁のもっとも高いところは10に達し、東西南北にそれぞれ木造建築を模した石造りのやぐらがある。これは天門を象徴しているそうだ。紫金城に入るのは、天国に入るようなものなのである。

 

 紫金城に入り、石の階段に沿って天柱峰の頂上まで登ると、銅製の宮殿「金殿」が堂々とそびえる様が目に入る。金殿は横4.4、縦3.15、高さ5.54の建造物で、金メッキが施された銅製の宮殿としては中国最大だ。

 

 殿内には金メッキを施した真武大帝の銅像が祀られている。史書によると、金殿の建造には、純銅20トンと黄金300キロを用いた。まず北京で部材を鋳造し、その後、天柱峰に運ばれ、組み立てられたという。

 

太和宮の傍らにある皇経堂は、精美な木彫建築で名を知られる
 宮殿の各部材はロストワックス鋳造法(寸法精度が高く、複雑な形状の量産化に最適な手法)で造られ、すべてに金メッキが施されている。部材と部材はぴったりとくっつき、一分のすきもない。そのため、

600年もの歳月を経ても、その構造は昔のままなのだ。これは、中国の古建築と鋳造工芸の傑作であり、明初の中国がすでに高いレベルの鋳造技術をもっていたことを示すものである。

 

 当時、金殿には避雷設備がなかった。しかし銅製の宮殿は良導体となるため、天柱峰の上で稲妻が光り、雷鳴が轟いても無傷の状態でいられた。このため、金殿は「雷火煉殿」と呼ばれる武当山の奇観の一つとなった。 (劉世昭=文・写真)

 

アクセス

空路 北京、上海、広州、重慶、深センから襄樊空港への便が毎週ある。襄樊から武当山までは145キロ。うち、132キロは高速道路。

鉄道 北京、上海、広州、廈門、武漢、青島、成都、西安などの都市と武当山を往復する列車が毎日40本あまりある。

武当山風景区内の交通 環境にやさしい遊覧車が走っている。チケットは70元/人。夏場は6時から19時まで、冬場は7時から18時半まで。

観光シーズン 武当山は亜熱帯の季節風気候に属し、高度によって天気や気温が変わる。最適な観光シーズンは春と秋。年間平均気温は、標高1200~1600メートルの地帯が8.5度、標高750~1200メートルの地帯が12度、標高750メートル以下の地帯が15.9度。



 

人民中国インターネット版

 

 

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