#子供時代の美食# 布団の中のダブルアイス
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夏が来ると、エンジュの木陰で食べるアイスキャンディーが恋しくなります。北京には「双棒儿」と呼ばれるロングセラーのアイスがあります。これは、小さなアイスに柄が2本ついていて、半分に割って食べられる、いわゆるダブルアイスです。正式名称は「双棒氷棍」ですが、北京っ子は双生児を意味する「双棒儿」と呼んでいます。商品のイメージにぴったりのニックネームです。子供の頃はクリーム味だけでしたが、仲良しの子と分け合って食べるのが最高の楽しみでした。
電気冷蔵庫が普及していなかった当時、アイスはおばあさんが手押し車で売り歩いていました。猛暑でも溶けないよう容器を厚い布団でくるんであり、お金を渡すと、布団の奥からアイスを取り出してくれたものです。今ではコンビニの冷蔵庫にさまざまなアイスがぎっしり並んでいますが、私は今でも北京の「胡同」(路地)を歩くと、おばあさんの手押し車と布団の中のダブルアイスを思い出します。(文・写真=劉玉晨)

人民中国インターネット版 2012年8月13日