#子供時代の美食# 復活した思い出の味「北氷洋」
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首の長いホッキョクグマが描かれたガラス瓶に入ったオレンジ味のサイダー、これが北京ではあまりにも有名な「北冰洋」です。北京っ子にとってそれは単なる清涼飲料水ではなく、大切な子供時代の記憶です。
私の小さい頃は、真夏になると「小卖铺」(売店)の店先に大きく分厚い氷の“ベッド”がしつらえられたものです。その表面に彫られたくぼみに「北氷洋」が並べられ、均等に冷やすため、店主が時々片手で瓶をくるくる回していました。これこそが「冰镇」(氷で冷やす)です。当時、1本0.5元の「冰镇北冰洋」を飲むのは、子供にとって大興奮な事件でしたが、月給が数十元ほどだった大人にっとってもかなりのぜいたくでした。
今年の夏、長く生産停止になっていた「北氷洋」が復活して店頭に並ぶようになりました(2011年秋に生産再開)。1本2.5元になりましたが、レトロ好きな「80后」(1980年代生まれ)のハートをつかまえて、売れ行きは好調のようです。(文・写真=劉玉晨)

注1:「北冰洋」(bei bing yang)は 「ベイ・ビン・ャン」 と読みます。
人民中国インターネット版 2012年8月13日