『看天下』スターの奮闘に見る父親像の変化

『看天下』2013年11月8日
スターの奮闘に見る父親像の変化
10月11日、スターの父子が出演する湖南衛星テレビのバラエティー番組『お父さんどこ行くの?』の放送が始まり、早速全国視聴率第1位を記録した。 中国では『三字経』(伝統的な子どもの学習書で、3文字を1句とした平明な文章で成る)に、「养不教,父之过」(育てて教えずは、父の過ち)とあるように、伝統文化において父親は子どもに知識や価値感を教えるべき存在で、生活や情操面は母親に託すものとされている。厳しい父と優しい母という家庭内の役割分担は古くからのものだ。
しかし今では、人々が成功者を判断する基準が「(規定の勤務時間の)8時間以外に何をしているか?」となっており、父親はますます家庭から遠ざかっている。「お父さんどこ行くの?」という疑問は、子どもだけではなく、社会科学的な問題ともなっているのだ。
そのため、パパでもあるスターを、こまごまとして時に無力感やいらいらを感じさせる子どもの世話に立ち戻らせ、その様子を映したこのテレビ番組は、瞬く間に人々の共感を呼び、大人気となったのだ。この人気は、ただ単に有名人の私生活に対するのぞき見の欲求を満たしてくれるからだけでなく、父親の存在感欠如の不安を解消してくれることも大きな理由となっている。
人民中国インターネット版 2013年11月