『南風窓』就職の難題

2016年2月24日
昨年、中国経済の成長率は25年ぶりに7%を割った。ゾンビ企業を整理し、過剰生産能力を減らすことが急務となり、大企業のリストラが相次いだ。しかし、たとえ金利がすでに史上最も安値にまで下がっていても、大量の労働力を受け入れる中小企業が融資を得ることは難しい。そのため、「失業ブーム」の到来は避けられないと研究機関は予測する。ところが実際の状況はそこまでひどくはない。なぜならば、今回影響を受けた企業は主に労働力集約型ではなく資本集約型であり、また農民工の就職需要に柔軟性が高く、さらに「大衆による起業と革新」の推進によって一部の失業者が受け入れられたからだ。一方で、就職難を引き起こした原因もはっきりしている。例えば、大学のむやみな募集人数拡大と技術・職業教育の不足、戸籍制度による人的移動への制限、失業者に対する職業訓練システムが整備されていないことなどだ。現在の就職問題をタイムリーに、理性的に解決することは、労働力に関する「サプライサイドの構造改革」の実現につながるものだ。
人民中国インターネット版 2016年4月