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周恩来総理と中日関係(下) 生誕110周年にあたって

 

田中首相に決意促す 

 

7月22日、孫、蕭の両氏は大平外相と会見し、田中首相が訪中し、周総理と直接会談するのを歓迎するとの中国側の態度を伝えた。その後、田中首相は、自分と個人的な親交のある公明党の竹入義勝委員長に、訪中して中国側の真意を探るよう頼んだ。周総理は竹入委員長と会見し、彼に中国側の考え方を持ち帰らせた。8月11日、大平外相は再び孫、蕭両氏と会い、正式に田中首相の中国訪問の決定を中国側に伝えた。

 

この報告を受けた後、総理はその日の夜、再び関係者を招集し、検討した結果、姫鵬飛外交部長(外相)に権限を授け、田中首相の中国訪問を歓迎する声明を発表することを決めた。8月12日、権限を与えられた姫鵬飛外交部長は「周恩来総理は日本の田中角栄首相の訪中を招請し、また中日国交正常化に関する問題を交渉し、解決することを歓迎する」と宣言した。「交渉し、解決する」という言葉は、周総理がはっきりと書くよう要求したもので、それは、田中首相は来るからには問題を解決する決意が必要であるということを意味していた。

 

8月15日、田中首相は孫、蕭両氏と会見し、周総理の招待に感謝の意を表し、自分の訪中はすでに決定したと述べた。ただ、自民党内のさまざまな意見をうまく処理し、万に一つの失敗もないよう準備しなければならないので、具体的な訪問の期日をあまり早く公表しない方がよいと付け加えた。

 

9月9日、周総理は古井喜実・衆議院議員と会見した。古井氏は大平外相の委託を受け、日本側の意見を携えて来たのだった。9月14日、自民党の日中国交正常化協議会代表団が訪中した。この協議会のメンバーの多くは、次の打つ手を決めかねていた。日本側は、この代表団を派遣したのは、中国側の協力を求めるためであった。

 

周総理は代表団と2回会見し、彼らの訪中を高く評価した。同時に、自民党の椎名悦三郎・副総裁が特使として台湾を訪れ、「外交関係を含む日台関係を元のまま維持してゆく」と公言したことを厳しく批判した。そして周総理は、中国側の台湾問題に対する立場は変更する余地がまったくないと指摘し、日本側の台湾問題の処理に対する幻想を打ち破った。

 

9月21日、日本政府は内閣官房長官談話の形で、田中首相が9月25日から29日まで中国を訪問し、両国の首脳会談を通じ、長い間不正常な状態にあった日中関係を正常化し、平和友好関係を打ち立てることを正式に発表した。日本政府のこうした態度表明は、当初、周総理が田中首相の発言に呼応したのと同じように、明らかに中国側の要求に応えたものであり、問題を解決する田中首相の決意を示していた。

 

7月7日に田中首相が就任し、中日国交正常化の実現を急がなければならないと表明してから、9月29日に中日共同声明が発表され、両国が正常な関係を樹立するまで、全部で84日間を要した。その間、周総理はほとんど毎日、みなを集めて情勢を分析し、対策を立てたのである。

 

対外的活動に力を入れるとともに、周総理は中国の人民大衆への説得活動にも十分意を注いだ。新中国が成立してから、人々は広範な日本の国民と極めて少数の軍国主義分子を区別しなければならないと一貫して教育されてきたが、日本と国交を再び樹立するとなると、広範な人民への思想工作をしなければならなかった。そしてそれは、容易なことではなかった。周総理は何回もみなを招集して、どのようにすれば道理をはっきりと説明することができるかを検討した。周総理自身の指導の下、中国政府は広範な民衆に対し、深くて細かい指導と説得の活動を行なったのだった。

 

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