『瞭望東方』 科学の話をしよう
2016年5月12日

今年4月13日、農業部(省)は遺伝子組み換えについて初めて記者会見を開いた。農業部科技教育司の廖西元司長は、科学者の安全性評価と政府の厳格な審査に合格した遺伝子組み換え食品は安全であり、関連技術の開発は重大な戦略的政策であると強調した。近年、遺伝子組み換えやスモッグ、原子力発電、ゴミの焼却などの科学に関する論争では、科学的な説明より非科学的なうわさが信じられる傾向にある。原因の一つは、科学の論争はよく陰謀論と見なされ、面倒を避けたい科学者は沈黙してしまうため。二つ目は、政府が「説明せずに直接実行する」という方法を取り、科学普及のチャンスを逃したため。三つ目は、中国の科学界における科学普及の伝統とインセンティブ・メカニズムの不足のため。国民の科学的素質はその国の近代化レベルを表す。理性的な世論環境やオープンな政策決定過程、適切なインセンティブ・メカニズムなどにより科学に関する発言はより促進されるだろう。
人民中国インターネット版 2016年6月