『中国新聞週刊』幼稚園から小学校へ 苦しいスタートライン

2017年6月19日
論理的関係のある8枚の絵を提示し、回答者に9枚目の絵柄を導き出させる。これは5月6日、上海市の私立学校である陽浦小学校が児童募集の際に、保護者に出した問題の一つだ。ある保護者は問題に答え終わった後、微信(WeChat)のモーメンツで、「娘にも先祖にも顔向けできない!」と感嘆した。この出来事が報道されるとすぐに社会の広範な注目を集めた。「高考(大学入試)が小学校入試に前倒しされた!」「階層の分化は幼児の段階から形成される!」一つ一つの感嘆符が保護者たちを果てしのない焦りに陥らせた。教育資源の不均衡、教育研修機構の扇動、保護者の精神バランスの崩れ、さらに社会全体の功利心の駆り立てによって、教育問題が中国社会の集団的な不安感を生み出す。問題解決のためには、教育改革をさらに一歩推し進め、教育をより公平に、より多様にしなくてはならない。さらに重要なのは、成功に対する単一の評価体系から徐々に抜け出し、より成熟した制度環境と社会ムードをつくり、未来に対する安定した見通しを増やし、社会全体の不安感を減少させる必要があるということだ。
人民中国インターネット版 2017年8月