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注目集める天津・浜海新区の塘沽区中国北部経済の中心に

 

浜海新区の核心は塘沽区

 

 浜海新区は、天津東部の臨海地帯にある。環渤海経済ベルト地帯にあり、北京とも近い。海を隔てて日本、朝鮮半島と向き合っている。

 

 浜海新区の計画面積は2270平方キロ。左右両翼は、漢沽区と大港区で、塘沽区はその中間にあり、とりわけ恵まれた地理的条件にある。

 

塘沽区にある外灘広場
塘沽区の面積は758平方キロ。北京までは140キロで、「京畿の門」と呼ばれている。この中には、中国北部最大の港湾である天津港、天津経済開発区、天津港保税区、塘沽海洋ハイテク開発区(国家レベル)、中国最大の海洋石油企業である渤海石油公司がある。

 

 塘沽区は、整備された都市インフラとよく発達した陸海空の交通網を持っている。北京―山海関の鉄道と遼寧省丹東―チベット・ラサの高速道路は、ともに塘沽を通っており、2億人近い人口を有する東北、華北、西北の広い内陸部とつながっている。

 

 津京塘高速道路は天津・北京と塘沽を一体化させている。塘沽から車で北京国際空港までわずか一時間半である。津京高速鉄道と往復八車線の第二京津高速道路が現在、建設中だ。2008年の北京オリンピックまでに、天津から北京へは30分で行けるようになる。

 

 塘沽はまた、中国北部地域が北東アジア、さらには太平洋に向かう重要な門であり、対外的な通路である。天津浜海国際空港は、塘沽から車で20分しかかからない。韓国までの飛行時間はわずか一時間余り、日本まででも2時間である。しかも毎日、定期便が飛んでいる。港からは日本と結ぶ貨客船の直行便が出ている。

 

 こうした交通の便利さは、製造業にとっても物流業にとっても、また人やモノの流通にとっても重要であり、中日韓十都市でつくる経済連合会の製造業部会の主幹事都市の役割を天津が発揮し、北東アジアの経済協力をさらに促進するうえでもきわめて重要である。

 

張家星区長(前列右から7人目)の案内で、塘沽の開発計画を視察する全国政治協商会議の董建華副主席(前列右から4人目)と天津の戴相龍市長(前列右から3人目)
塘沽区には豊富な塩、石油、天然ガス、地熱などの自然資源がある。百里塩田は世界的に有名な「長蘆塩」の生産地である。海底石油資源の総量は98億トン、天然ガスは1937億立方メートル、地熱資源は、中国でもっとも多くの埋蔵量を持つ地区である。このため塘沽には、華南地区のような電力不足や労働力不足という問題は起こらない。

 

 さらに塘沽は住環境が快適である。ここには美しい海水浴場や北塘レジャー区がある。豊富な水産物に恵まれ、海水、淡水の養殖業も盛んだ。海に出て釣りを楽しむこともできる。

 

 天津経済開発区は、開発区であっても緑が多く、大きな公園のようになっている。92キロに達する長い海岸線は、エコロジーの建設用地としても、また沿海観光業の発展にとっても、広々とした空間を提供している。

 

 塘沽には、文化的な厚みもある。ここは全国版画芸術の都である。天津・楊柳青の年画、影絵芝居、農家の手料理、張氏泥人形、天津曲芸は有名である。

 

 塘沽の魅力は、豊富な資源や能率の高い制度、安定した社会、地理的条件の良さにとどまらず、塘沽人が北方人の豪快で約束を重んじる度量の大きな、寛容な性格を備えているところにもある。

 

塘沽の海河外灘は、浜海新区のランドマークの一つになっている
最近の5年間、塘沽区の経済は、年平均20%を超える速度で成長してきた。一人当たりの総生産は7450ドルで、2005年の総生産は368億元に達し、天津市の一割を占めている。

 

 区政府の「第11次5カ年規画」の目標によると、2010年には全区の総生産は800億元以上に達し、一人当たりの総生産は一万ドル前後になる。今年上半期、塘沽はすでに6270万ドルの外資の投資(実行ベース)を受け入れており、昨年同期に比べ54%多くなっている。国内資本の投資(実行ベース)も30億6900万元に達している。

 

 張家星・塘沽区長は香港商工界を迎えた歓迎晩餐会で「中央政府は浜海新区を国家の全体の発展戦略に組みいれましたが、これは塘沽区にとってもっとも有利な政策的条件をつくり出し、決定的な、歴史的な発展のチャンスをもたらしました」と挨拶した。

 

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