若者が期待する父親像は「寄り添ってくれる人」 中国「父の日」調査

2023-06-20 16:28:00

6月18日の「父の日」に合わせて、中国青年報社・社会調査センターが1001人の青年を対象に調査を行った。回答者の92.1%が「父の日に父親への思いを伝えたい」と答えた。うち63.9%は「伝える」とし、28.3%は「伝えたいが、照れくさい」と答えた。

父の日に毎年、父親への思いを伝えていると答えた割合が最も多かったのは90後(1990年代生まれ)で、42.2%だった。その割合は、非一人っ子(26.9%)よりも、一人っ子(39.5%)の方が高かった。「伝えたいが、照れくさい」という答えは、非一人っ子(34.0%)が、一人っ子(19.1%)を大きく上回った。

山東省の一人っ子の女性・葉静さんは、父の日のプレゼントを購入したといい、「以前は父の日を祝うセレモニー感を重視しておらず、認識も高くなかった。でもここ数年は、両親が子供から思いを伝えられることを願っていることに気付くようになった。両親も年を重ねているので、自分の思いをもっと伝えていきたい」と話す。

1999年生まれの王子煬さんは現在、海外留学して大学院に通っており、「以前、気持ちが落ち込んでいる時期があった。その時、父は特別何か慰めてくれるといったことはなかったが、しばしば何が食べたいか?と聞いては、私が食べたいものを買ってきてくれたり、どこか行きたい所はあるか?と聞いては、私と一緒に行ってくれた。父の存在は私にとって心強い後ろ盾のようなもので、父がいてくれるだけで安心できる」としている。

調査では、「父親が自分の教育や成長に関わっているか?」との質問に、回答者の67.8%が「たくさん関わっている」と答えたのに対して、32.3%が「あまり関わっていない」と答えた。「90後」の父親の関与度が比較的高く、73.8%だった。一人っ子の父親の関与度(74.9%)は、非一人っ子(63.2%)よりも目に見えて高かった。

葉さんは、「父から、『人の欠点より、長所に目を向けなさい。他人に寛容にあるべきで、我を通し過ぎるのはよくない』としばしば教えられてきた。人間関係において、この2つはとても役に立っている。父は私に手本を示し、今は私もその通りできるようになってきたと思う。友達は私のことを落ち着いていて自分の考えがありながらも、温かみのある人と見てくれている」としている。

また王さんは、「我が家では父は寡黙だが全てを一人で背負う強い人。責任感を持つようにと、私に教えてくれ、私の人生観に強い影響を与えて来た。父はいつも男性は責任感がなければならないと言っている。父は仕事で挫折を経験しても、諦めたことはない。家庭の責任と、責任感という面で、父はとても素晴らしく、私に強い影響を与えている」としている。

では青年は父親がどんな役割を果たすことを望んでいるのだろうか?一番多かったのは、「寄り添ってくれる人」(64.8%)、2番目は「導いてくれる人」(62.4%)だった。その他、「応援してくれる人」(50.7%)、「決定者」(36.2%)、「関与者」(28.9%)などがあった。

調査に答えた青年のうち、38.7%が一人っ子だった。男女比率は女性59.5%、男性40.5%だった。年代別で見ると、05後(2005-09年生まれ)が1.2%、00後(2000年以降生まれ)が28.1%、95後(95-99年生まれ)が22.7%、90後が25.6%、85後(85-89年生まれ)が22.5%だった。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年6月20日

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