中国の若者の間で街歩き観光「シティウォーク」が人気に

2023-07-25 17:00:00

時間や費用をあまりかけずに、できるだけ多くの観光スポットを巡る「特殊部隊型旅行」に続いて、都市を気ままにゆっくりとぶらぶらし、没入型体験を楽しむ「シティウォーク」がこの夏、中国の若者の間で人気となっている。

旅行情報メディア・馬蜂窩の旅行ビッグデータによると、6月、同サイト内の「シティウォーク」の人気度が前月比で121%増となっている。自分が生活している都市、または旅行先で「お金をあまり使わない」シティウォークを選んでいる旅行者は全体の70%を占めている。また、専門団体やガイドを利用して、楽しみながら知識を増やすことのできる有料のシティウォークを選ぶ若者もどんどん増えている。

ソーシャルコマースプラットフォーム「小紅書」の統計によると、シティウォークに関する書き込みが36万件に達し、ここ1ヶ月の閲覧数が190.93%増となっている。データ研究メディアのDT財経とDT研究院が共同で発表した「2023観光調査研究報告」によると、いくつかの新型観光スタイルのうち、「シティウォーク」をしてみたいと回答した人は82%に達し、他の観光スタイルを大きく上回っていた。

シティウォークを楽しんでいるのはほとんどが若者というのも特徴だ。関連統計によると、男女別では女性が8割以上を占めている。都市ランクを見ると、一線都市が42.77%、新一線都市が28.11%を占めている。

統計で人気の都市を見てみると、奥深い歴史・文化があり、様々な街の景色を見ることのできる都市がシティウォークをする若者の間で最も選ばれている。人気のシティウォーク都市トップに輝いた上海は、まさにその2つの特徴を併せ持っている。「文化とアート」、「SNS映え」、「プチブル」といったキーワードのほか、上海の街中では特色あるカフェがどこにでもあり、若者にとって大きな魅力となっている。歴史・文化のほか、「賑やかな活気」も多くの若者がシティウォークを選択する理由の一つであることは注目に値する。若者に人気の「賑やかな活気」あふれる都市ランキングには、貴陽や重慶、成都などがランク入りしている。

北京や山東省といった地域は既に、「シティウォーク」を文化観光・レジャーを促進する行動案に組み込み、上海も公共バスのシティウォーク路線を開設するなど、シティウォークは現在、発展のチャンスを迎えている。

シティウォークが人気になっていることは、若者の消費習慣が変化していることとも関係している。同程研究院と騰訊(テンセント)マーケティング洞察が共同で発表した「中国観光消費動向洞察白書」によると、今年、旅行消費の4大動向は、「ニッチ・独特」、「自由気まま」、「未知・サプライズ」、「じっくり」となっている。また、「近距離」や「お金があまりかからない」、「混んでいない」、「ご当地グルメが多い」なども、若者が旅行を計画する際に参考にする重要な要素となっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年7月24日

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