エイズの真実と予防
文=北京郵電大学病院予防保健科 張義鵬 劉暁馨
北京郵電大学国際教育センター副主任 李旖旎
エイズの主な感染経路は血液感染、性行為感染、母子感染の3つです。
まずは血液感染についてです。輸血によるHIV感染は最も速いです。HIV感染血液を輸血すると、感染率はほぼ100%になります。
覚醒剤使用者は薬物を静脈内に注射する針を共有し、献血者が汚染された注射針で採血されることは、かつてエイズ感染の重要な経路でした。献血協力の普及のおかげで、採血による感染は顕著に減少してきました。刺青をいれる時は血が出るので、針の消毒を徹底しないとHIVに感染する恐れがあります。
悪意的にエイズ患者を刺した針で通りすがりの人を突き刺した事件があったという噂もありますが、事実でないことが明らかになりました。乾燥した環境でエイズウイルスは非常に弱くなり、活性を維持することは困難です。注射針に感染者の血が残っていても、その量は非常に少なく、すぐに乾くので、感染されにくいです。感染の可能性については、いろんな説がありますが、実際には、そのような感染例はまだないそうです。
蚊はHIVを人間に感染させることができませんが、これは理論的にも実践的にも議論の余地がありません。「ヒト免疫不全ウイルス」が「ヒト」を冠するのは、このウイルスがB型脳炎ウイルスやマラリア原虫のように蚊の体内で複製して生きることができないためです。また、蚊は人を刺してから一定期間で再び刺すことはありません。再び刺して時に皮膚に注入されるのは唾液だけなので、次に刺された人にウイルスを感染させることはできません。血を吸ったばかりの蚊を手のひらで叩き殺しても、表皮が完全であれば、ついた血液に感染されることはありません。もちろん、早めに手を消毒したほうがいいです。
現在、中国のエイズの主な感染経路は性行為感染で、特に大学生の感染率が驚くほど高いです。感染した原因はほとんど性感染であり、特に同性愛者の男性が感染されやすいです。
握手、同じプールで泳ぐこと、食事を共にすること、礼儀的なキスなどはエイズを伝染させません。エイズ患者を差別したり、孤立したりしてはいけません。キャンパスの中では、麻疹、水痘及び結核などの症状が現れた場合、すぐ隔離しなければならないことになります。しかしエイズ患者は普通に学習したり生活したりすることができ、プライバシーは保護されるべきです。
次に、「ウィンドウピリオド」という概念について説明します。ウイルスが体内に入ってくる初期の段階で、伝染性があるが、血液検査で得られた結果は陰性で、つまり感染したことがわかりません。血中に含まれる抗体の量が一定の程度にならないと、検出できないのです。検出されるまでかかる時間は、「ウィンドウピリオド」と呼ばれます。
ウィンドウピリオドの長さは検査方法によるものですが、早期(1980~90年代)は3カ月待たなければ測定できなかったです。検査技術の改新に伴い、現在は14~21日に短縮されました。ハイリスクな行為があったばかりで検査を行っても、得られた結果は陰性にもかかわらず、ウィンドウピリオドを過ぎてから2回目の検査をしなければ明らかにできません。ウインドウピリオドにいる人が献血に行った場合、血は伝染性があり、輸血された人は感染されるリスクがあります。だから輸血を受ける予定の患者には、この避けられないリスクについて説明した上で、同意書に署名してもらうことになります。
エイズ患者の一般的な臨床症状としては、感染してから2~4週の間は無症状やインフルエンザの様な症状などがあり、5年から10年の潜伏期があります。後に風邪に似た症状が出て、全身に脂漏性皮膚炎もでき、だんだん多くの感染症に罹るようになります。
最後に、「エイズパニック」について紹介します。恐れや不安や焦りなどのネガティブな感情は、新陳代謝が不活発となって、免疫力を低下させます。 現在エイズの治療法は大きな進展を遂げ、感染者の平均余命は非感染者とほぼ同水準まで延長されています。「ベルリン患者」であるティモシー・レイ・ブラウンは、世界で初めて完治したエイズ患者として認められています。
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