「陝西送電・安徽」プロジェクト――山河を貫くグリーンエネルギーの大動脈

2026-07-06 11:16:00

  

 

グリーン電力の長距離送電と、その過程における生態環境の保全は、世界的なエネルギー転換に共通する課題となっている。 

6月30日、陝北―安徽±800キロボルト超高圧直流送電プロジェクト(以下、「陝西送電・安徽」プロジェクト)が運転を開始し、大規模・長距離・高い安定性を備えたグリーン電力輸送の実践例を世界に示した。 

風力発電や太陽光発電を高い割合で導入するためには、余剰電力を広域で最適に配分するための強力な送電網が不可欠である。「陝西送電・安徽」プロジェクトでは、年間360億キロワット時を超える電力を安徽省へ送電し、その半分以上をクリーンエネルギーが占める。この送電ルートにより、陝北高原の豊富な風力・太陽光資源は、より広域なエネルギー市場で活用されるようになった。 

風力発電や太陽光発電は天候に左右されるため、発電量が変動しやすいという特性を持つ。「陝西送電・安徽」プロジェクトは、大容量の送電ルートとして、陝北地域で風力・太陽光発電量が豊富な時間帯の余剰電力と、華東地域の高い電力需要とを時間的・空間的に最適に結び付けている。これにより、中国の電力網の安全かつ安定した運用を支えるとともに、グリーン電力の利用効率向上にも寄与している。 

大規模なグリーン電力輸送においては、「送電できる」だけでなく、「安定して送電できる」ことが重要である。同プロジェクトでは、超高圧送電設備として初めて「ダブル800」標準化技術を全面的に採用し、設備故障のリスクを大幅に低減した。また、採用された直流制御・保護設備は完全な自主開発によるものであり、電力網の安全運用を支えている。 

建設に当たっては、「一塔一図」による環境・水土保全管理を徹底し、鉄塔ごとに保全計画を策定することで、工事と生態系保護を同時に推進した。 

「陝西送電・安徽」プロジェクトの±800キロボルト宝塔山変換所では、湿陥性黄土Ⅳ級地盤という条件下で超高圧変換所を建設するという世界的な難題を克服した。さらに、水土保全施設の整備や保全対策の成果も高く評価されている。 

近年、安徽省では新エネルギー車や新型ディスプレーなどの新興産業が急速な発展を遂げている。こうした産業の成長には安定した電力供給が不可欠であり、製品の国際競争力を高めるには、グリーンエネルギーの利用を証明できることも重要となる。「陝西送電・安徽」プロジェクトが毎年安徽省へ送る電力の半分以上はクリーンエネルギーである。この一本の送電線が運ぶのは電流だけではない。安徽省、さらには華東地域の先進製造業が世界市場で競争するための「グリーンパスポート」でもあるのだ。 

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