崖の上のポニョ

2023-12-06 16:42:00

滕紫軒  大連工業大学外国語学院

 

今年の夏休みに、改めて『崖の上のポニョ』という作品を見ましたが、宮崎駿のこの作品は、私にシンプルでピュアな感じを与えてくれて、見ていると思わずリラックスして、画面の中の世界に入り込んでしまった。

まず一番惹かれたのは、このアニメの映像だ。このアニメを制作したドキュメンタリーを見て初めて知ったのですが、宮崎駿さんはすべて手描きを使って絵を描き、青い海と青い空の下の宗介家の小屋、押し寄せる波、嵐の後のきらめく星空、まず私に宮崎駿のアニメの美学から来ていることを感じさせてくれた。そしてアニメの中の音楽も十分にストーリーに合っていて、ポニョが人間になった時の喜びも、会えない時の悲しみも、画面と音の完璧な結合、最も直感的なのは私に日本のアニメ映画の美を感じさせた。

物語の中で、人間の男の子宗介は閉じ込められた小さな金魚、つまりポニョことポニョを救助する。宗介と付き合っていくうちに、ポニョはこの人間の男の子を好きになり、人間になって一緒にいることを決意し、小さな子ども2人が困難を乗り越えていく姿に、子どもからの純粋で温かい愛を感じる。

映画の多くのシーンは生活化、通俗化されており、シンプルな方法で人々の心の素晴らしさを呼び起こしている。例えば宗介のお母さんがポニョ宗介にラーメンを煮ているシーン、二人の子供がテーブルに座って、おとなしくお母さんの言う通りに三分待ってやっと皿を開けて、まさにこのような簡単な画面が、一気に私の共感を引き起こすことができる。というシンプルで可愛らしい映像ですが、見ているとついつい微笑み始めてしまいる。宗介と母が家に向かっている中で、波の上をポニョが飛んでいくシーンもある。小さなポニョは波の上を好き勝手に走り、困難にもめげずに宗介に向かって飛んで来て、目いっぱい宗介を見ていた。宗介への純粋な爱を胸に、勇敢に人間になり、深海を脱出した。宮崎駿は人々の心の中の最も純粋な感情を呼び起こしたいのかもしれない、このような画面は人に見て温かくて感動させる。物語の中では、宗介一家の相互理解や包容力も随所に体現できる。何かをする時は家族で相談しあったり、慰め合ったり、信頼し合ったり、愛に満ちた家庭でこそ、宗介は心の優しいしっかりした子になることができたのではないでしょうか。

この映画の中で、私は日本のアニメーションの大家の作品に対する爱を感じて、十数万枚の下絵は私たちに宮崎駿からの美の追求を見せてくれた。物語では宗介の強さと優しさがいとおしく、ポニョのはつらつとした可愛さが忘れられない。環境保護への訴え、純爱への賛美、家族愛への思いなど、映画の中で見せられているものは、私たちがじっくりと味わう価値があるものだと思う。

この映画にはスリリングなストーリーはないが、忘れられない。物語の中の善良さと素晴らしさは、私の心を静かにすることができて、物語からの温かみ、善良さ、包容と理解を感じることができる。

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