時々、愛を顧みよう

2023-12-06 16:56:00

劉源縁  海南師範大学  

 

先日、幼馴染と読書について相談した時、『トキオ』という本を薦めてくれた。読み始めてみると、「面白いじゃん」と感じた。

一人の女と一人の男は、結婚して子供を生んで、育ててきたが、子供は自分の親のことをどのような考えを抱いているのか、「自分は両親の子であってよかった」と答えられるのかと作者である東野圭吾はこのような疑問を持って、『トキオ』という小説を書いた。

本の内容は大胆で、タイムスリップの設定が含まれている。母親側の遺伝のせいで、トキオが中学校に入ってから、体のあちこちが痛くなり、学校にも続けず、もうすぐ亡くなる羽目に落ちる。母親である麗子は「あの子に聞いてみたかった。生まれてきてよかったと思ったことがあるかどうか。幸せだったかどうか。あたしたちを恨んでいなかったかどうか。」と父親の拓実に語った。その時、拓実は急に二十年前のことを思い出した。それは、拉致された元彼女の千鶴の行方を追ったと時、トキオと名乗る謎の少年が彼の仲間になって、拓実に手伝った。まさか、この謎な少年は拓実の生い立ちまではっきり知っていた。最後の別れの時が訪れて、トキオは自分の犠牲で拓実を火災から救った。

東野圭吾の質問に対し、答えは本の中ではっきり書かれていないが、それが間違いなく「よかった」だと言える。

親は子供のために、報奨を問わずお金を稼ぎ、精一杯頑張っている。一方、子供の視点から見ると、親こそが命を与えてくれた。そして、身の周りの世話をしてくれて、成長の助けをしてくれた。

だから、子である者達は、親からの縁を大切にし、自分の力を尽くして、何とか恩返したがるだろう。作品の内容に戻り、トキオは病に苦しまれても、幸せな気持ちと感謝の気持ちを両親に伝えたがりたかったはずだ。そのため、トキオは時間を超えて輪廻転生をして、「儚くても、命をいただいてありがとうございました」と、ちゃんと親に伝えただろう。

とは言え、私は長年両親を離れて大学を通っている。毎日勉強に没頭して、親に連絡がなかなかしない。なぜなら、何から何まで父母に伝えると、心配させるだけだと思っているからだ。大切にしている父母を幸福にさせたい気持ちはいっぱいだ。

本を読み終わった。目を閉じると、親の顔を思い浮かんだ。いつも私のために頑張っている両親。私に命を与えてくれた、育ててきた両親は、なんと可愛い人なんだろう、世界一大好きだ。そう思うと、手に電話があった。

関連文章