『中華一番!』にもらったこと

2023-12-07 16:15:00

王琛鍇  上海交通大学  

 

小さい頃『中華一番!』というアニメを見た。私は中学校二年生までずっと中国のアニメだと思っていたが、日本の有名なマンガが二十年ぶりに続編の連載が始まったというニュースを見て『中華一番!』は日本の作品だと知って驚いた。有名な作品だから、僕は暇な時もう一度見た。一気に見終わって、本当に料理モノ少年マンガの王道だと思った。

それは清朝末期の動乱の最中にある19世紀の中国にある四川省の少年、劉昴星が特級厨師になるために広東省の広州にある陽泉酒家へ修行に赴き、それから様々な料理人と出逢い、成長していく物語だ。作品では、物語が進むうちに、奇抜な調理法も出てきた。例えば、川を丸ごと燃やし、そこで鎖につないだ魚を振り回して焼くとか、万里の長城で具材を転がしてチャーハンを作るとか。どんどん、ダイナミックな発想でいっぱいだ。面白いストーリーにオーバーな表現と熱いセリフを加え、不思議としっくり馴染む。料理の才能を確実に感じさせながらも、未熟な劉昴星が工夫をこらして難問に挑んでいく姿が、実に少年誌らしい熱さで清々しいと思う。面白いストーリーにオーバーな表現と熱いセリフを加え、不思議としっくり馴染む。そのストーリーやセリフの中から、多くの感想が出てきた。

まず、紹介するのは劉昴星が修行を重ねた陽泉酒家の伝統。「歴史や伝統を否定するのではなく、新しい感覚や解釈でアレンジして前進していく」という、企業やブランド、個人の生き方にも通用する大切なことを教えくれている。この伝統が劉昴星の根底にあるからこそ、革新的な中華料理をどんどん生み出せると思う。

次は、 心に刻んでおきたい名言だ。劉昴星が特級厨師の試験の最後に、試験官から自分の料理に点数をつけろと言われて発した一言。「確かに僕はまだ料理人として半人前かもしれない。でも、自分の舌と技術と心の限界で作り最高と信じて出す料理に料理人として満点以外なんてつけられません!!」たとえ未熟でも自分の仕事に誇りを持つ姿勢が必要だ。現状に甘えず、技術に溺れず、天狗にもならず、常に本気で全力で誇りをもって仕事をしよう。

最後は、食文化から中日両国の交流について話したい。食文化はそれぞれの国の重要な文化的箇性とシンボルです。暗黙のうちに中国の食文化は日本に影響を与えているので、日中両国の食文化には一連の共通点が存在するが、経済発展のシステム、習慣、文化などの面で大きな違いがある。そのため、日本は中国の食文化の精髄を吸収すると同時に、自分たちの実情に合わせて、日本の特色のある食文化の体系が形成した。中日両国食文化の交流は両国の人々の空腹を満たす社会的コミュニケーションなどのニーズだけでなく、今日の開放的で包容力のある時代には、国民の邦家文化の自信と異国文化の認識を高めて、中日国際交流を促進する重要な架け橋になっている。

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