「三歩走(三段階に分けて進める)」発展戦略
「三段階に分けて進める」発展戦略は中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議以来、中国共産党が全国人民を統率して社会主義現代化建設の実践を行う中で徐々に形成されたものだ。1987年10月に開かれた第13回党大会は社会主義初級段階理論から出発し、鄧小平氏が1985年以来思考を重ねに重ねてから打ち出した発展戦略の結論を結合し、第12回党大会が提起した経済発展の戦略的な布石をより豊富にし発展させ、経済建設の「三段階に分けて進める」発展戦略的な布石を確定した。これは社会主義初級段階の主要な矛盾、すなわち人民の日増しに増大する物質・文化面の需要と遅れた社会生産の間の矛盾の変化を糸口とし、社会生産の発展レベルと相応の人民の生活レベルをメルクマールとし、経済建設の戦略的段取りを定義してそれぞれの段階で達するべき目標を確定した。
「三段階に分けて進める」の具体的目標は次の通りだ。第一歩は1981年から1980年代末までに国民総生産(GNP)を1980年の2倍にし、人民の衣食の問題を解決する。第二歩は1991年から1990年代末までにGNPをさらに2倍に増やし、人民の生活が小康レベルに達するようにさせる。第三歩は21世紀中葉までに1人当たりのGNPが中程度の先進国並みのレベルに達するようにさせ、人民の生活を比較的豊かにし、現代化を基本的に実現する。
「三段階に分けて進める」経済発展戦略は中華民族が百年にわたって富強を求める壮大な目標に対し積極的かつ穏当な計画をつくり、党と人民が勇敢に邁進する偉大な理想を体現しているだけではなく、現実を踏まえて客観的法則を順守する科学的精神を反映している。これは中国共産党が中国の特色ある社会主義建設の法則を探索する重大な成果だ。「三段階に分けて進める」経済発展戦略は中国の社会主義初級段階建設の経済綱領で、中国の社会主義初級段階の基本国情と経済発展の内在的法則から出発し、中国の経済建設の歴史的任務と奮闘目標をより明確にし、新時期の党と政府および全国各民族人民が奮闘する総目標になった。
「三段階に分けて進める」戦略目標を実現するには、改革の深化と開放の拡大という二つの基本的なルートがある。改革は「活」の一文字を際立たせ、社会全体の財産を生み出す活力を引き出す。開放は「争」の一文字を際立たせ、プロジェクト争い、資金争い、技術争い、人材争い、市場争いをする。「三段階に分けて進める」戦略目標を実現する根本的な保証は現代化建設を指導する能力とレベルを引き上げることだ。