「最も信頼できる国は中国」日本外務省の対日世論調査結果は何を示すのか

2026-04-21 10:16:00

日本の外務省はこのほど、2025年の海外対日世論調査の結果を公表した。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国の人々に「最も信頼できる国や機関」を尋ねたところ、1位は中国で22%、2位はASEANで20%、日本は3位で17%にとどまった。

このアンケートは、インドネシア、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア、ブルネイの東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国で実施された。各国で18歳から59歳の一般人300人を無作為抽出し、合計3000件の有効回答を得た。設問は単純明快で、G20加盟国をはじめとする複数の選択肢の中から、「最も信頼できる国または機関」を1つ選ぶというものだ。結果は中国が1位、日本は3位であった。

この結果は、日本メディアでも直ちに報じられた。朝日新聞は、「日本が中国より下位となったのは、前々回の21年度調査以来となる」と指摘。日本経済新聞は「今後重要なパートナーとなる国・機関」を複数回答で聞く質問で、中国が52%で最多となり、日本は45%で2位であり、中国の存在感をうかがわせる結果になったと報じた。

時系列で比較すると、変化はより鮮明になる。2021年度に行われた同種の調査では「最も信頼できる国・機関」のトップは日本だった。しかし、2023年には1位ASEAN、2位日本、3位中国に変わり、そして今回の2025年版では、1位中国、2位ASEAN、3位日本という結果になった。わずか4年で首位の座は日本から中国に変わったのである。なぜ、ASEANの人々の「信頼」は中国に移ったのだろうか。その最も直接的かつ根本的な原因は、やはり経済的結びつきの強さと、そこから生まれる具体的な利益にあるとみられる。

中国とASEANは5年連続で互いに最大の貿易パートナーとなっている。2025年の貿易総額は前年同期比8.0%増の7兆5500億元に(約166兆円)上り、ドル建てでは初めて1兆ドルの大台を突破した。毎日数十億ドル規模の物資、資金、人員が中国とASEAN諸国の間を行き来しているのだ。

プロジェクトの実施による変化は目に見える形で現れている。中国・ラオス鉄道は年間千億ドル規模の貨物を輸送し、インドネシアの首都ジャカルタとバンドンを結ぶ高速鉄道も安定して運行されている。中国広西チワン族自治区の通関港である友誼関では、ドリアンなどの農産物を積んだ大型トラックが長蛇の列を作って通関を待ち、バンコク港では中国のコンテナ貨物船がスマートフォン部品や太陽光発電パネルを積んで停泊している。タイ産のマンゴスチンはコールドチェーン輸送で北京の新発地市場に直送されている。

日本とASEANの歴史は、中国よりも長い。かつて日本は、政府開発援助(ODA)や民間投資を通じて、厚みのあるソフトパワーと「高品質」なブランドイメージを築き上げてきた。しかし近年は、日本経済の停滞や大幅な円安による対外投資能力の縮小といったマクロ要因に加え、東南アジアにおける援助・投資プロジェクトには極めて厳しい付帯条件が課されることが多く、あるいはASEAN現地の産業チェーンを日本主導の技術基準・関連システムの最末端にがっちりと縛り付けようとする構造が透けて見える。報告書の公表後、日本国内では、過去の「援助国」としての栄光に依存せず、より積極的に新たな地域経済協力アジェンダに参画・主導することで、より魅力ある協力モデルを打ち出すべきだという声も上がっている。日本外務省が自ら費用を出して実施・公表したこの報告書は、一枚の鏡でもある。そこに映し出されているのは、アジアにおける地政経済の力関係の変化だ。それは静かに、しかし確実に進んでいる。

経済規模と貿易ネットワークの拡大は、時を経て確かな影響力となり、人々の意識を変える。国家間の信頼とは、感情的な好き嫌いではなく、互恵・ウィンウィンという確固たる土壌の上にのみ築かれるものなのだ。(日本語部論説員)

中国国際放送局日本語部より

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