変わらぬ真理——細部と努力へのこだわり

2023-02-10 15:31:00

賈倩 河北北方学院

今年の夏休みに初めてアルバイトを始めた。自分の力が社会で通用するのか試す気持ちで飛び込んだ。現在、私はある写真店でアルバイトをしている。主な業務内容はお店の受付業務だ。その他にも、写真イベントの紹介やお店のホームページ管理など多岐にわたる。お客様の数を増やすために、デパートのような人通りの多い所で、口頭で売り込むこともある。いざ、写真イベントを完璧にお客様に紹介できると思っていたのに、結局は上手く説明できない自分に悩んだ。また、私の確認ミスで、1つのサービスに二度も料金請求をして、お客様からクレームを受けたこともあった。次第に私は自信を失い、このアルバイトに向いてないのかと思うようになった。  

先日、アルバイトのことで先生と話したら、先生に『仕事の流儀』というドキュメンタリーを見てみないかと薦められた。 

三年連続で「世界で最もきれいな空港」に選ばれた東京の羽田空港を支えている清掃員に新津春子さんという女性がいる。彼女は中国生まれの日本人で、17歳の時に日本に行き言葉の壁が少ない清掃の仕事を始めた。仕事を続け30年になる。ある年の清掃競技会で新津さんは望んだ1位になれなかった。新津さんの上司は「もっと、心を込めなさい。心に余裕がなければ、いい掃除はできません」と言った。その後、新津さんは黙々と清掃技術を磨き続け、現場や時間に応じた工夫を凝らすよう注意した。その結果、次の全国ビルクリーニング技能競技会で日本1位になった。「優勝するのは、わかってましたよ」。これは彼女の上司の言葉だ。彼女はついに、その業界で認められ、上司にも認められたのだ。新津さんは今でも毎日仕事の前に体力つけるために体を鍛え、仕事中も隅々まで丁寧に掃除している。プロがプロになるまでの努力というのは、私にとってなかなか想像できないものだ。「心を込めないと、きれいにできないんですね」。新津さんは「おもてなし」という気持ちを持って、自分の持ち場を守っている。 

日本語に「神は細部に宿る」という言葉がある。本当に素晴らしい技術やこだわりとは、一見して分かりにくいという意味だ。どんな仕事でも、丁寧に細かいところまで注意をはらい、一つもおろそかにしないで頑張りなさいと新津さんが励ましてくれているように思えた。 

ドキュメンタリーを見た私は、仕事とはこんなにも奥の深いものなのか、人に認められるまでの道程は遠く長いものだとしみじみ感じた。私は毎回アルバイトに臨む時、2つのことに注意している。1つは、丁寧に細かなことにも注意をはらうこと。2つ目は、どんなお客様に対しても「おもてなし」の気持ちを忘れないで行うことだ。丁寧に心を込めて接客すれば、その時は店の売上に繋がらなくても、いつか何かの形で返ってくるかもしれないのだ。 

プロとは、自分の仕事はこれで十分だという線を引かない人、努力して細部まで注意をはらえる人のことだ。 

仕事の流儀

 

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