努力は嘘をつくが、無駄にはならない

2023-02-10 15:43:00

劉紫燁 天津工業大学

今年7月19日、フィギュアスケートの王者・羽生結弦選手の引退表明は世界の人々の間に波紋を広げていた。テレビで目が輝いている謙虚な少年を見ると、そのフィギュアスケートの王者についてもっと知りたくなった。 

幸いなことに、NHKが製作した「金メダルへの道 逆境を乗り越えて」というドキュメンタリーのおかげで、羽生結弦選手が金メダル二連覇へのくねくね曲がった道を再現してくれた。 

平昌オリンピックに羽生結弦選手は映画『陰陽師』より自分で編曲した「SEIMEI」で、金メダルを獲得した。今、私たちは彼のその時の素晴らしい演技を称えているが、その栄光の陰でどんな葛藤があったのか、どんな挫折があったのかを知ってこそ、その金メダルの重さが分かったのだ。実は羽生結弦選手は四回転や五回転のジャンプを挑戦しなくても、ランキング1~2位維持できるが、彼はずっと高峰を目指し続け、難しいことを思い切って挑戦するのが彼の一番大きなモチベーションだ。しかし、平昌オリンピックの三か月前、羽生の挑戦に暗雲が立ち込めた。練習するときに足首が大けがをしたので、オリンピック前の試合はやむを得ずすべて欠場した。それにしても、ずっと憧れているオリンピックを諦める念頭は頭に一回浮かんだこともない。オリンピックを準備するために、けがを悪化させるという覚悟で、痛み止め薬を飲み、練習を始めると決断した。オリンピックの試合の後半で、ジャンプの得点を取りこぼし、その直後、彼は戦略を変え、ミスをやっと挽回した。終わった後、彼は氷上に何回も大声で「勝った」と叫んだ。その試合を見て、想わずにもらい泣きしてしまって、その「勝った」の歓声が私の心に長く響いている。 

去年、第一志望の大学院に落ちてしまったという知らせを受けた時に、進学できなくなるだろうと思った。確かに諦めたい瞬間もあったが、羽生結弦は勇気を与えてくれた。臆病な自分と戦いた後、私は自分を信じると決め、二か月の間に、毎日夜1時まで勉強して、他の大学院に申し込んだ。幸いことに、やっと大学院に合格した。そのとき、諦めなくてよかった。 

人生の道は波乱に満ちている。けがをしたり、壁にぶつかったり、何か諦めたりしている。誰でもその道を歩むうちに様々な状況と出会うのが普通だろう。羽生結弦は彼のノートに金色で「絶対勝ってやる」という言葉が書いてある。それは12歳の彼は試合に落ちて、悔しい感情を抱きながら書いた使命感あふれる言葉だ。毎回彷徨んだときに、彼はこの言葉を見ている。その強い意志は肉体的にも精神的にも追い込まれる。波乱に満ちた道に一番重要なのは勝利へ強い信念だ。どんな挫折があっても、努力し、自分を信じて乗り越えることができるだろう。羽生結弦は「努力は嘘をつくが、努力は無駄にはならない」という名言があった。強い信念を持ち、頑張った人は必ず幸運の神様に恵まれるだろう。 

『金メダルへの道 逆境を乗り越えて』

 

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