成長は常に上を目指す冒険だ

2023-02-10 15:44:00

陳佳穎 温州大学

『ハイキュー!!』は、日本の漫画家古舘春一が2012年2月から20207月にかけて集英社『週刊少年ジャンプ』にて連載した漫画である。物語はバレーの試合を中心に展開し男子高校生たちのバレーにかける熱き青春が描かれ、血沸き肉躍り、涙を誘うような生き生きとしたキャラクター次々と登場してくる。初読の時ひたすら少年たち熱情に魅了され、彼らを応したい気持ちでいっぱいだったが、時間がたつにつれ、人生や成長の本当の意味が本作に潜んでいるように思えてならない。 

主人公・日向翔陽は、ある日偶然「春高バレー」のテレビ中継を見かけ、地元の(宮城県立)烏野高校で「小さな巨人」と呼ばれ、エースとして活躍する宇内天満の姿に心奪われ、バレーボールの夢を追いはじめる。他の少年マンガの主人公と違って、彼は特別なオーラがあるわけでもないし、無敵な人物として設定されてもいない。むしろ身長が低く、バレー選手としては極めて不利である。そのため、強い相手に遭ったら、負けることだってあるの 

一方で、天才的な運動神経に恵まれた彼は、ずば抜けたバネや、チームメイト・影山飛雄とのコンビプレー「変人速攻」をもって相手を窮境に陥らせることができる。また、チームの「太陽」として、落ち込んでいる仲間を励ましたり、勝負のに囚われず全身全霊でバレーを楽しんだ、ボールが地面に落ちるまで全力で救ろうとしたりする。生まれ持った条件は人より劣っていても、努力の結果、輝きと魅力に満ちた人物の一つとなっている。 

主人公と並んで、私が一番好なキャラクターは、ファンの間で「大王様」して親しまれている及川である。彼の率いる青葉城西高校チームは、日向のチームに負けた。にもかかわらず、強立ち向かい、続け彼の信念には私を感心させてやまないものがある。日向にせよ、及川にせよ、一つ一つの試合は彼らにとって盛大な冒険、成長への道である。「七転び八起き」という諺があるように、何度転んでも立ち直る。この負けず嫌いの精神こそ、彼らの心を燃やし、常に上へ飛翔させてくれる原動力なのである。 

『ハイキュー!!』は、天才からなるチームがほかのチームを打ち砕く物語ではない。現実の世界においても、絶対的な天才絶対的な弱者なんていないのではないか。自分の才能不足していると思えば、人一倍に努力しを叶えるために勇気を出して困難を乗り越えていくしかないのだ。 

人にはそれぞれの冒険があり、冒険には常に棘のような困難や苦しみが伴う。しかし焦らず、恐れず、上を目指せば良い。道は自分で切り拓くものなのだから。『ハイキュー!!』で描かれるような日本人の若者に見習い、大胆に気高く戦い、より高く、広い世界へ羽ばたきたい。きっと今までと違う「頂の風景」が見られるだろうと信じている。また、日本語を一生懸命勉強し、日本の優れた作品からもらった勇気と感動と知恵を活かし、中日両国の文化交流及び友好関係の発展に尽力できたら幸いに思われる。                                   

漫画『ハイキュー!!

 

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