私の好きな小説

2023-02-10 15:50:00

李会仙 雲南大学滇池学院

私は推理のファンだから、推理のドラマとか小説とか全部好きだ。 初めて東野圭吾の小説を読んだのは高校時代の時で、小説の名前は『マスカレード・ホテル』だった。その小説は磁石のように不思議な力があるように私の心をつかんでしまった。当時高校三年生だった私は、大学入試に忙しかった。辛くてちょっとつまらない日常生活の中に、東野圭吾の小説は多彩な世界を広げてくれた。あんまりにも面白いからどんどんたくさん読んできた。 

今年の夏休み、私は『赤指』を読んだ。平凡なサラリーマンである中年男・前原昭夫が、ある日仕事から帰宅すると、中学生の息子が女の子を殺したことに気づいた。十五歳になる息子の直己を警察に自首させようとしたが、妻の八重子からのプレッシャーで諦めた。そこで、息子の罪を逃れるために、内心の恐怖と良心の圧力に推されて前原昭夫は死体を銀杏公園のトイレに移し、そして詐欺劇を設計して、家の中にある殺害に関連するいかなる罪の証拠を破棄しようとした。それでも警察の疑惑から逃れることができなかった。すると、彼はアルツバイマ病を患っている母親に、息子のスケープゴートをしてくれるように求めた。しかし、最後の瞬間に、母・前原昭惠の愛に良知が呼び覚まされ、真実を告白した。 

この小説を読んで、私は驚くとともにいろいろと考えた。前原昭夫はどうしてそんなことをしたのか。前原昭夫のグロテスクといってもよい行為を通して、東野圭吾は人間の弱さをうまく描写しているのだ。母親は最初から真実を知っていたから、間違った決断をしないでほしいと前原昭夫に願った。しかし、母親に対していつも母親を厄介者扱いしてきた、親孝行でない前原昭夫は母親の苦心が理解できなかった。遠さかる子供前に母親はどうしようもなかった。一方、自分の子供直己に対して、校内暴力に無関心でいる前原昭夫は子供の心理問題をずっと無視していた。結局、子供が変な性格になってしまって、罪まで犯した。そんなときに前原昭夫は現実から逃げようとした。子供に間違った手本を示し、父親として失格だと私は思う。この小説から、家庭の中で、親としても子供としても、それぞれの責任を持たなければならないということがよく分かった。子供は子供なりに、素直に親と接し、親の生みの恩と育ての恩を忘れずに、親孝行をすべきだと思う。そして、親は親なりに、自分の仕草に気を付け、子供は自分の一挙一動を見ていることを常に心がけると同時に、子供の見方になるべきだと思う。 

推理小説にしては、この小説は内容に起伏があり、転換があり、感情線が豊かで大好きだ。今でも母親が前原昭夫への愛情に感動してやまない。東野圭吾の小説を読むと、いつも推理が楽しめるとともに、大いに啓発されるのだ。『赤指』が特に特別な存在だ。これからも東野圭吾の新作を期待しながら、大好きな読書を続けるつもりだ。 

『赤指』

 

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