家とは何か

2025-01-14 14:55:00

 任芸 北京師範大学 

 

ある週末の午後、是枝裕和監督の映画『海街diary』を見た。日本らしい内容と素朴なセリフに、清々しい海風が吹いてくるような感覚を覚えた。腹違いの四姉妹がそれぞれの悩みに直面しながらも、いつもお互いを支え合うという温かい物語だ平凡な生活と彼女たち感情の変化の中に、私は生活の美しさを見た。 

この家族の物語は、私に「家」の意味を教えてくれる。家とは、家族である。水割りの梅酒、浴室に突然現れたゴキブリ、姉が失恋した時に買った梨など、四姉妹の助け合いや、人物一人ひとりの感情が見え隠れする様子は、「家」ならではの光景だと思う。 

子供の頃の私は、家とは「いつも家族といる場所」だと思っていた。毎日同じような生活に飽き、よく「家を出て、色んな場所に行って、色んな景色を見たり色んな友達を作ったりしたい」と思っていた。 

その願いは大学に入って実現した。そして、家は「連休に帰る場所」になった。そんな時にこの映画を見て、「家とは何か」を改めて考えるようになった。 

映画の中の四姉妹は、それぞれの人生において大きな挫折を経験しながらも、いつもお互いを励まし、支え合っていた。私たちは、一人ひとりが自分のやり方で一生懸命に生き、学び、成長し、この世界に適応しようとしているが、その過程における家族というのは最も心強い後ろ盾であり、そして家というのは最も心温まる場所なのである。 

大学に入ってからというもの、私は試験がうまくいかなかったり、面接に落ちたりと、大小の挫折に見舞われた。しかし、家族は私を非難することなく、一緒に原因を考え、アドバイスをしてくれた。 

また、今年の夏休み、私はアルバイトのために故郷に帰ることができなかったが、両親が遠路はるばる北京までやって来て、部屋を借りて私と一緒に過ごしてくれた。毎日部屋に帰ると、家族の笑顔とテーブルの上に並べられた夕食が出迎えてくれた。その瞬間は本当に幸せで、心が満たされた。 

私を含め、多くの人が夢を実現するために外で頑張っている。しかし、家族の愛を忘れてはならない。「家」とは、家族が互いに理解し、愛をもって支え合う場所なのだ。だから、家族と一緒にいる時間を大切にすべきだと私は思う。 

花火、海、鎌倉の街……映画の中の風景はどれも絵画のようで魅力的だった。しかし、私が本当に魅力を感じたのはそこに生きる人々、特に四姉妹たちの生き方だ。この映画には、家族の温かみと生きるための希望が詰まっていて、私が「家」の意味を改めて考えるきっかけになった。 

今の私にとって、「家」とは人生の不可欠な部分であり、いつまでも愛のある場所だと思っている。私は、これからも家族を大切にし、家族が困っていたら全力で助け、休みの時はできる限り家に帰って家族とともに過ごしたい。 

 

 
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