心の中の熱い光
劉維佳(北方工業大学)
偶然の機会に、私は映画館でアニメ映画『ルックバック』を観た。この作品の原作者は、著名な漫画家である藤本タツキで、少女藤野と友人京本が漫画制作を通じて深い友情を築いていく物語が描かれている。藤野は京本の優れた画力に刺激を受け、自分を高め続け、二人で漫画家の夢を追いかける。しかし、大学に進学した京本は、キャンパスに侵入した狂人に殺害されてしまい、藤野は自責と苦しみに陥る。映画はパラレルワールドという設定を通して、藤野が夢に対する情熱と京本への深い思いを描き出し、最終的には彼女を再び漫画制作へと駆り立てるのだ。
映画のラストシーンは、藤野が窓辺の作業台に向かい、一心に自分の作品を描き続ける姿で終わる。耳に届くのは、紙にペンが走るシャッシャッという音のみ。あの瞬間が私の心に巻き起こした複雑な感情は、言葉で表すことが難しい。帰り道を歩きながら、私は考えた。いったい、どんな不思議な力が、主人公をあのように、自らの決めた道を命がけで突き進ませるのだろうか。一度は理解したかと思えば、また分からなくなる。理想と現実の狭間で揺れ動き、時に夢というものが如何に偉大であるかを感じ、時に夢は現実の前で屈するべきものだと思うこともあった。振り返れば、自分が歩んできた道はどうだろうか。かつての夢と今の生活は一致しているだろうか。その答えは、全く一致していないということだった。私は一番大切なものを見落としていたのかもしれない。それは「情熱」だ。夢というものは必ずしも自分が情熱を傾けるものであるとは限らない。それは時に、ただ達成したい最終的な目標であるだけだ。夢が語られる前に、現実に屈してしまうことが多い。心からの情熱を捨て去り、より現実的で論理的な目標を「夢」として掲げることもある。映画の中で主人公の夢は漫画家になることだが、それと同時に、漫画が彼女の情熱の対象でもあった。この二つは切り離せないものだった。数年前、私は友人と共に日本のコミックマーケットに足を運んだことがある。そこでは、白髪の老人が自らの作品を笑顔で紹介している姿が見られた。彼らには、それぞれの職業や最終目標があるのかもしれないが、間違いなく、あの瞬間こそが彼らの情熱の対象だったのだ。その時、私はブースの前で、思わず目頭が熱くなった。それは、天を突くような感動だった。情熱に貫かれた心が、生命の海原で燦然と輝くのを感じたのだ。
あの映画の影響で、私は自分の情熱を再確認することができた。藤野のように、何かに心から打ち込むことの大切さを改めて感じたのだ。現実の中で夢を追い続けることは難しいかもしれないが、私はもう一度、自分の心の声に耳を傾け、好きなことに向き合ってみようと思った。人生は一度きり。だからこそ、自分の情熱を大切にしながら生きていきたい。それが、あの映画が私に教えてくれた一番のメッセージだったのかもしれない。