アニメが教えてくれた家族の温もり

2026-01-04 14:59:00

  

張静儒(済南日昇学校) 

  

初めて『クレヨンしんちゃん』を見たのは小学生の頃で、五歳の男の子が「アクション仮面」の真似をしながら笑いを誘う様子に、ただ楽しませられるだけだった。しかし高校生になり、日本語を勉強するようになってから、このアニメに込められた優しさが、次第に私の家族の姿と重なり始めた。 

私の家は裕福ではないが、温かい家庭だ。父は貿易の仕事で海外出張が多く、母も自分の事業で毎日忙しい。でも彼らは決して私のことを忘れない。父は出張先の空港で、必ず私の好きなチョコレートを買ってきて、「これを見ながら日本語の単語を覚えると、覚えやすいよ」と冗談を言ってくれる。母は朝早くから家事と仕事をこなしながら、私が日本語の試験前で徹夜勉強する時には、必ず温かいミルクを部屋まで持ってきて「明日の試験、自信を持ってね」と励ましてくれる。 

私はしんちゃんに少し似ていると思う。しんちゃんはいたずらばかりするように見えて、実はとても優しい。カスカベのアオイがおもちゃを失くして泣くと、自分の大切なおもちゃを分けてあげる。母のみさえがスーパーから重い荷物を運んでくると、小さな手で軽いものを持ってあげようとする。私も、出張から疲れて帰ってきた父を見ると、自然に「お父さん、肩揉んであげる」と言い、母が洗濯物を干しているときには、一緒にハンガーを渡しながら「今日の洗濯物、たくさんだね」と話しかける。時々父と母が仕事のことで意見が合わず、少し言い争いをすると、私は「二人とも疲れてるから、コーヒーを入れてくるね」と言って仲を取り持つ。すると父と母はいつも笑顔になって「いい子だね」と言ってくれる。 

野原家には完璧なところは何もない。ひろしは32年の住宅ローンに追われ、朝のラッシュアワーの満員電車に揺られる。みさえは特売品に目がなく、ダイエットと大食いを繰り返す。でもしんちゃんの優しさが、これらの不完全さを柔らかく包み込む。ひろしが疲れて帰ってきたとき、しんちゃんが「お父さん、お風呂を沸かしてあげる」と言うだけで、ひろしの疲れは半分ほど消えてしまう。私の家も同じだ。忙しい日々が続いても、父の買ってきてくれるチョコレート、母の温かい笑顔、そして私ができるささやかな優しさが、平凡な毎日に光を添えてくれる。 

今、日本語の勉強の合間に『クレヨンしんちゃん』を見ると、しんちゃんの優しい仕草を見て、自分ももっと父と母に優しくしようと思う。30年以上経ってもしんちゃんは五歳のままだが、彼が教えてくれた「優しさは小さなことから始まる」ということは、私の成長と共にいつも心に響いている。 

 

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