天津市青年京劇団が『大・探・二』を上演

2018-04-11 08:37:11

 

このほど、天津市青年京劇団が中華劇院で大作『大保国・探皇陵・二進宮』(略して『大・探・二』)を上演した。同時にこの多くの名役者が共演する100年以上の歴史を持つ古典的演目は、中央テレビ局の戯曲チャンネルの『空中劇院』という番組で生中継され、全国の戯曲ファンもまたこの素晴らしい劇を鑑賞した。この劇もまた今回の「2018年天津市名家経典恵民演出シーズン」の目玉となる演目の一つである。

 

 

『大・探・二』が語るのは、手に汗握る宮廷物語である。明初、皇帝が崩御し、皇太子はまだ幼く、皇太子の母である李艷妃がひとまず代わりに国事を執り行った。艷妃の父である李良は皇位簒奪を狙い、しばらくの間彼が代理に執政し、皇太子が成長したら政権を返すと約束した。李妃はこれに従おうとし、李良はさらに文武百官の署名を求めた。古くからの家来である徐彦昭はこのたくらみを見破り、官僚たちに署名を拒絶するように呼び掛けたが、支持するものは兵部侍郎の楊波だけであった。朝廷で徐と楊の二人は譲位をしてはいけないと諫めたが、李妃によって朝廷から追い出された。得意になった李良原は馬脚を露し、艷妃を冷宮(寵愛を失った妃が住む場所)に幽閉した。徐彦昭は夜陰に紛れて皇帝の墓に参り、先の皇帝の霊牌の前で感慨にふけった。楊波の息子は兵を率いて勤皇の挙に出た。徐と楊は再び宮殿に入り、冷宮に閉じ込められていた李妃を救い出す。

この古い演目には、老生(中年以上の人物に扮する役柄)、花臉(性格の荒々しい役柄)、青衣(貞淑な中年や若い女性役)の三大役柄と、多くの人口に膾炙する歌の一節があり、最も歌を満喫できる劇といわれており、戯曲ファンに広く愛されている。今回、天津市青年京劇団には3人の梅花賞(中国の優れた若い伝統劇役者に与えられる賞)受賞者、孟広禄(徐彦昭役)、張克(楊波役)、趙秀君(艷妃役)が集まり、舞台上でこの3人の素晴らしい技巧とぴったり合った呼吸が楽しめ、公演のすべてが素晴らしいものだった。

終演後、満席の中華劇院では拍手の音が鳴りやまず、戯劇ファンたちは嬉しそうに、「孟広禄と張克と趙秀君という3人の名役者の競演は本当に素晴らしく、堪能した」と語った。

人民中国インターネット版

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