3月20日午後5時37分になると、二十四節気の春分を迎える。春分は二十四節気の4番目の節目だ。
春分の日、民間では大規模な祝賀イベントは行なわれないものの、さまざまな興味深い恒例行事やちょっとした遊びなどが伝わっている。
「卵を立てる」
春分に「卵を立てる」風習がある。非常にシンプルな遊びで、つるつるした形のきれいな卵を選び、テーブルの上にそっと立たせるだけだ。コツをつかめば、かなりの確率でできるようになる。
これは春分独特の風俗だ。春分には昼夜の長さが同じになるからで、春分の時しか卵立てはしない。また卵は春になって万物が生まれ出て繁栄することの象徴とされるため、他の節目に卵を立てることはない。
「春の野菜を食べる」
気温が温かくなり、野菜が芽を出すのに伴って野菜を食べるのが春分シーズンの食習慣であり、ナズナやチャンチンなどがよく食べられる。民間には、「ナズナを食べる頃には、すべての野菜が出そろっている」ということわざがあり、ナズナを食べなければ春がやって来たとは言えないのだという。
「『春牛』を贈る」
春分になると、各家に春の牛の絵を送る習慣がある。これまで、絵を贈るのは民間のおめでたい言葉を伝えるプロの人が多く、絵を渡す時に春の耕作スタートにまつわる縁起のいい話をするのが習わしだった。即興で紡がれる言葉だが、踏まれた韻が耳に心地よく、俗に「説春(春を語る)」と呼ばれる。
「雀の口封じ」
一部の地方には、春分に湯圓(もち米粉で餡を包み茹でた団子)を食べる習慣がある。また農民が湯圓を細い竹竿に挿して、畑の周りに置く習慣もあり、「雀の口封じ」と呼ばれる。雀に畑を荒らされないようにするためだ。
「たこ揚げ」
春分の日に、昔の人はたこ揚げをした。たこを揚げると生命力があふれるとされたからだ。最後にたこの糸を切って空に放ち、「悪運」や「病気」を追放したとする地域もある。
「人民網日本語版」2021年3月20日
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