中国と世界とのつながりがますます密接になるのに伴い、海外の人々に注目され、愛される中国グルメもますます増えている。陝西省名物料理の「biangbiang麺」はこうした海外で人気が出た新たな「ネット名物」だ。新華社が伝えた。
英BBC放送のサイトでの報道「西安グルメ:名前が書けない中国式麺料理」は、西安の街角にある麺料理店のシェフが「biangbiang麺」を作る全プロセスを詳しく伝えたものだ。
同報道の解説によると、この料理の名前は小麦粉の塊を麺打ち板に打ち付ける時に出る音に由来する。「biang」の字には「絲」、「馬」、「長」などが含まれ、古代シルクロードの起点だった西安の歴史的な位置づけ、当時の主要交通手段だった馬に対する人々の敬意の念、またこの料理の麺の長さといった特徴をよく表している。画数の多い「biang」の字は正式な漢字ではないが、見た目と風味に独特の魅力があるこの麺料理は今や「世界中に広がった」といえる。
同報道は、過去数百年間、「biangbiang麺」は中国ではそれほど目立たない地方の料理に過ぎなかった。それがここ数年は、SNSで「biang」の字が注目を集めるようになり、料理としてもよく知られるようになったと伝えた。
同報道では米国ニューヨークと英国ロンドンにある陝西料理レストランのオーナーへの取材も行なっている。それによると、オーナーたちのそもそものアイティアは非常にシンプルで、故郷のグルメで自身の望郷の念を慰めようと思っただけという。そうこうするうちに、涼皮と呼ばれる小麦粉や米粉を使った麺のような料理、「肉挟饃(中国風ハンバーガー)」、「biangbiang麺」などの陝西名物料理が多くの人々に愛されるようになり、世界のグルメたちが中国の食べ物を「より詳しく知る」ようになり、ますます多くの人々が「中国の調理法の地域差を意識する」ようになった。今や、海外の人々の中国の食べ物に対する理解は、広東料理や点心、上海の小籠包、激辛の四川料理といった「おなじみのグルメ」だけにはとどまらないという。
「人民網日本語版」2021年5月17日
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