秦嶺の秋を満喫! 人混み知らずの絶景スポット
秦嶺は、中国の陝西省南部を東西に走る山脈。その秋は、風が吹き抜けるだけで、山の色が塗り替わるほど短い。国慶節の連休は、人気スポットの人波を眺めるより、藍田(ランティエン)へ。蕎麦嶺の花畑、水陸庵の壁塑、藍関古道の詩情、輞川渓谷の静けさ、葛牌鎮に刻まれた革命の記憶を、この秋の宝箱にゆっくりしまい込もう。
蕎麦嶺(チャオマイリン)

藍田広報・写真提供
秋風が秦嶺北麓を渡るころ、藍田・九間房鎮峪口村の蕎麦嶺は、再び花の季節を迎える。曲がりくねった遊歩道が花畑の間を縫い、手前のそば畑、遠くの集落、連なる青山が一つに溶け合う。天地いっぱいに、山野ならではの伸びやかな空気が満ちている。人気ドラマ『主角』のロケ地もここ。歩を進めるごとに、映像のワンシーンのような美しさに出会える。画面の中では物語が流れ、山野では本物の風景が咲き誇る。

藍田広報・写真提供
水陸庵(すいりくあん)

藍田広報・写真提供
藍水が巡り、古柏に抱かれるようにたたずむ水陸庵。何より圧倒されるのは、明代に残された3700余りの彩色連環壁塑だ。人物、楼閣、山水、瑞獣が幾重にも重なり、殿宇の壁面全体が埋め尽くされている。「天下第一の彩色連環壁塑」とうたわれ、ゲーム『黒神話:悟空』に登場する小雷音寺のシーンのモデルにもなった。秋は柔らかな光に包まれて、心を静めて細部を味わうのに最適の季節だ。

藍田広報・写真提供
藍関古道(らんかんこどう)

文明西安・写真提供
「雲は秦嶺に横たわり、わが家はいずこ。雪は藍関を封じ、馬も前へは進まない」。唐代の文人・韓愈の詩が、藍関古道の名を永遠のものとした。嶢山の山あいをはうように続く千年の古道は、古来、長安と商洛(しょうらく)を結び、南東を守り、南へ兵を進めるための要衝だった。秋の山風が曲がりくねる尾根を駆け抜けるたび、目の前には秦嶺の蒼茫さと、歳月の重みが広がる。

西安文旅・写真提供
輞川渓谷(もうせんけいこく)

西安発布・写真提供
「空山に人を見ず、ただ人の語らう声を聞く」。詩人・王維は晩年、輞川に隠棲し、山水を詩に写し取った。いまも輞川渓谷は深く、静かだ。秋の渓水は澄み、山の草木は次第に色づく。急がず、眺めるように歩きたい。山腹に潜む輞川の鍾乳洞では、凌雲洞に鍾乳石が林立し、幽玄で幻想的。錫水洞は秀麗で見とれるほど美しく、光と洞窟が織りなす一枚の絵巻が、目の前にふわりと広がる。
葛牌鎮(グーパイジェン)

藍田文旅・写真提供
秦嶺の奥にたたずむ葛牌鎮は、静かな革命ゆかりの古い町だ。1935年、長征の途中で陝西に入った紅二十五軍は、ここに関中地区で最も早い赤色ソビエト政権を樹立した。ソビエト政府記念館には400点余りの写真と実物資料が並び、当時の困難に満ちた歳月をいまに伝える。明・清時代の面影を残す古い通りも健在だ。灰色の瓦と白壁の民家が並ぶ通りで農家料理を味わい、革命にまつわる昔話に耳を傾ける。山あいの時間が、ゆったりと流れていく。

藍田文旅・写真提供
連休は藍田へ。食べ歩き、山を眺め、いにしえを訪ねて、休日をゆったり心地よいものに仕立てよう。藍田の秋が、あなたを待っている。 (陝西省西安市秦嶺生態環境保護管理局・資料提供)
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