雨水

2022-02-18 13:46:47

二十四節気は中国の世界無形文化遺産で、東アジア諸国と共有されている。日本の大家による節気に関する俳句の中国語訳コーナーは、開始から数年、読者の皆さんの好評を得てきた。昨年からは、中国の文人による節気を賛美した詩歌も追加し、東方諸国の詩歌の「和して同ぜず」の美感を体感できるようにした。さらに、中国の著名な篆刻家・書道家の駱芃芃さんを迎え、手書きの俳句と漢詩に加え、彼女の節気に関する篆刻作品も掲載することとした。「俳、詩、書、印」の調和の美を共に鑑賞しよう。

 

雨水 十九

{くしけず}梳る{かみ}髪の{つや}艶{ま}増す{う/すい}雨水かな

細川洋子芃芃 書)

漫梳悄无声

镜中秀发乌光生

雨水添柔情

   王衆一

频梳头发增光泽

节至今朝雨水时

王岩

 

王丹丹=イラスト

みごもりてさびしき{つま}妻やヒヤシンス

瀧春一芃芃 書)

身怀六甲妻

百无聊赖心寞寂

风信子香袭

王衆一

花影沉沉风信子

梦兰寂寂内人心

王岩 訳

 

                                                 雨水の印と印面 篆刻・駱芃芃

 

芃芃 書

漢詩

{しゅん・や}春夜{あめ}雨を{よろこ}喜ぶ

{とほ}杜甫({とう}唐)


{こう・う}好雨 {じ・せつ}時節を{し}知り
{はる}春に{あ}当たりて{すなわ}乃ち{はっせい}発生す
{かぜ}風に{したが}随いて{ひそ}潜かに{よる}夜に{い}入り
{もの}物を{うるお}潤して{こま}細やかに{こえ}声{な}無し
{や・けい}野径 {くも}雲 は{とも}倶に{くろ}黒く
{こうせん}江船{}火は{ひと}独り{あきら}明かなり
{あかつき}暁に{くれない}紅の{うる}湿おえる{ところ}処を{み}看れば
{はな}花は{きんかんじょう}錦官城に{おも}重からん

 

関連文章