穀雨

2022-04-21 08:36:38

二十四節気は中国の世界無形文化遺産で、東アジア諸国と共有されている。日本の大家による節気に関する俳句の中国語訳コーナーは、開始から数年、読者の皆さんの好評を得てきた。昨年からは、中国の文人による節気を賛美した詩歌も追加し、東方諸国の詩歌の「和して同ぜず」の美感を体感できるようにした。さらに、中国の著名な篆刻家・書道家の駱芃芃さんを迎え、手書きの俳句と漢詩に加え、彼女の節気に関する篆刻作品も掲載することとした。「俳、詩、書、印」の調和の美を共に鑑賞しよう。

 

王丹丹=イラスト

穀雨 二十

にはとりの{ひと・こえ}一声{たか}高き{こく・う}穀雨かな

内とし子(駱芃芃 書)

雄鸡真漂亮

引颈向天一声唱

唤得谷雨降

王衆一 

烛夜一声真嘹亮

今朝谷雨到人间

王岩 

 

{うみ}海へ{くも}雲{たか}高く{で}出てゆく{ふじ}藤の{はな}花

松林朝蒼芃芃 書)

紫藤花枝艳

远处海平如镜面

摩天云涌现

 

王衆一 

云向沧溟高处涌

紫藤花海与天齐

王岩 訳

 

漢詩

《惜牡丹花二首其一

(唐)白居易

惆怅阶前红牡丹

晚来唯有两枝残

明朝风起应吹尽

夜惜衰红把火看

 

{ぼ・たん・か}牡丹花を{お}惜しむ{に・しゅ}二首・その{いち}一

 {はくきょい}白居易 ({とう}唐)

{ちゅう・ちょう}惆悵す{かい・ぜん}階前の{こう・ぼ・たん}紅牡丹

{ばん・らい}晩来{た}唯だ{りょう・し}両枝のみ{のこ}残る{あ}有り

{みょう・ちょう}明朝{かぜ}風{おこ}起らば {まさ}応に{ふ}吹き{つ}尽くすべし

{よる}夜{すい・こう}衰紅を{お}惜しみ {ひ}火を{と}把りて{み}看る

 

 

 

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