『南風窓』 「新冷戦」について

2020-10-21 15:19:07

 

悪化し続ける中米関係によって、「新冷戦」という言葉が国際政治の流行語になっている。これについて王毅国務委員兼外交部長は8月5日、「中国はいわゆる『新冷戦』へ人為的に向かわせることに断固反対する。なぜならそれは、中米両国民の根本的な利益にも、世界の発展と進歩の流れにも完全に背くものであるからだ」と指摘。一部の専門家は「新冷戦」に対して、当時のソ連が世界の経済システムから排除された情況と異なり、現在の中米は同じシステムに属しているので、グローバル金融システムが崩壊しない限り、あるいは大国間で大規模な戦争が起こらない限り、「新冷戦」は勃発するはずがないと考える。しかし、米国高官による中国政府批判がますますイデオロギー化するに従い、両国は「新冷戦」へ移行しつつあると考える専門家もいる。中米には戦略的競争および地政学上の緊張状態が確かに存在するが、従来型の大国間競争関係といえるし、一方だけがイデオロギーを強調しているにすぎない。ソ連と違い、中国は西側が主導する資本主義システムを覆そうとは全く考えておらず、逆にデカップリングを拒否し、西側との協力を呼び掛けている。この点において中国の立場が変わることはない。2020年8月12日

  
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