『中国新聞週刊』 世界的な半導体チップ不足

2021-08-27 16:44:38


人類はチップ時代に入っており、現在チップを全く必要としない業界はほとんどないだろう。航空・宇宙から衣食住に至るまで、あらゆるところでチップが使われている。新型コロナウイルスによるパンデミックやハイテク分野での制裁など複数の要因による影響で、深刻なチップ不足が世界中に広がっている。最初はあるカテゴリーや、あるプロセスのチップの不足にしかすぎなかったが、サプライチェーンの安全上の不安から、さまざまな業界が先を争ってチップを備蓄したり注文を繰り返したりしたため、「チップ不足」の範囲が拡大しつつある。チップは現在、グローバル化が最も進んでいる産業の一つだ。チップ需給の急激な不均衡は、ある意味ではポストコロナ時代のグローバル化したサプライチェーンのデカップリング(切り離し)の縮図でもある。今回の世界的なチップ不足で、各国はサプライチェーンの安全への不安を高め、次々と一連の刺激策を打ち出してチップ産業の還流を呼び込み、中国のチップ産業チェーンの国産化プロセスも加速している。これまでの半導体産業の構造が再構築されるかもしれない。

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