孫可 李響 著

中国生け花の淵源は遠く昔にさかのぼる。後漢時代の墓室壁画が最古の生け花を記録している。隋・唐時代、生け花は宮廷や寺院から民間に広まり、ひいては日本に東渡した。宋代に、生け花は「文人四芸」の一つとなった。明代になると、『瓶花譜』『燕閑清賞箋』『瓶史』など、大量の生け花に関する著作が現れた。しかし、今でも、系統立てて中国生け花芸術の発展史を紹介した専門書がなかったため、本書はこの空白を埋めた。本書は中国生け花の大家・孫可氏と李響氏によって7年間を費やして書かれた。六つのパートに分けて、時系列で中国生け花発展史を紹介している。このほか、場所や花器などテーマ別に紹介している。200枚余りの古画と貴重な花器コレクションの写真、100枚近くの生け花作品の写真、中国生け花の風格、変遷、応用を詳しく再現している。(商務印書館 2018年1月 91元)