何大斉 著
後漢時代に成立した『説文解字』(原作は100~121年)は中国で初めて字形を分析し、意味を解説し、発音を記している字典で、最古の部首別漢字字典でもある。同字典は漢字9353字、異体字1163字を収録し、またこれらの漢字を字形に基づいて540の部首に分けて体系づけている。著者は漢字の成り立ちの源流を理解するには、まずこの『説文解字』から着手し、その中の最も基礎的な540の部首から学ぶべきだと考えている。同書は発音、字形、意味という三つの側面から部首を解説しており、文字の変遷過程やイラストなどを使って、簡単明瞭に漢字の起源や意味、構造を紹介している。(生活・読書・新知三聯書店 2018年8月 89元)