『北京風俗図譜』青木正児(日)編
2020-04-24 18:46:52
内田道夫(日)注釈 劉延年 絵 張小鋼 訳・注釈
日本の有名な中国学者である青木正児氏が1925年、北京に遊学した。青木氏は中国で西洋学問が盛んになるにつれ、中国の多くの古く興味深い風習がだんだんとなくなっていることに気付いた。そこで、北京の風情と民俗を描き、保存しようと考えた。1925~26年、青木氏は中国の画家である劉延年氏に依頼し、100点余りのカラー絵で北京の風習を描いてもらった。遊学が終わると、青木氏はこれらの絵を日本に持ち帰り、東北大学に所蔵した。その後、平凡社が同じく中国学者の内田道夫氏を招き、絵に注釈を添え、1964年にモノクロ版、86年にカラー版を出版した。約100年後、同書は初めて中国に逆輸入され、北京の風習を紹介する唯一の図鑑と呼ばれた。
(東方出版社 2019年11月 138元)