『宋仁宗:共治時代』

2020-06-09 14:59:30

 

呉鈎 著

広西師範大学出版社

2020年4月 108元

 秦の始皇帝や唐の太宗と比べて、宋の仁宗(在位1022~63年)は平凡で、偉大な功績を立てなかったように見える。しかし、彼は皇帝と士大夫がそれぞれの務めを果たし、共に国務を処理することを実現し、先進的な政治制度をつくった。この英国の立憲君主制のひな型のような政治メカニズムで、皇帝は朝廷の主要な執政大臣を任命し、執政大臣は国の各種政務を主導する。このほか、独立して設けられた監察部門が官僚の不正を暴く。これにより、仁宗の在位の中・後期、宋朝の政治、経済、文化、科学技術などは大きな発展を遂げ、時代全体に活力が満ちていた。同書は仁宗の生涯を振り返り、「どのような皇帝が務めを果たせる皇帝なのか?」「なぜこのような注目されない平凡な皇帝が、中華文明の黄金時代をつくり上げたのか?」という二つの問題に答えている。

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