『格薩爾王』

2021-05-26 14:00:40


阿来 著

茅盾文学賞の受賞者でチベット族作家の阿来(アーライ)が、チベット族の伝統的な叙事詩『ケサル王伝』をもとに脚色・創作した長編小説。ケサル王が神の子として人間界に降り立ち、悪魔や妖怪を退治し人々を守ったという英雄的業績と、現代の吟遊詩人が歌うケサル王の物語を織り交ぜて描き、チベット族が原始的な部族だった時期の歴史と独自の文化を表現している。『ケサル王伝』は、チベットや中央アジアに伝わる有名な叙事詩で、1000年以上の歴史がある世界で最も長い叙事詩だ。同書は英国のキャノンゲート出版社が企画した「神話シリーズ」の1冊。このシリーズは世界各国の作家に依頼し、それぞれが選んだ神話を書き直してもらっている。これまでに40以上の国と地域の作家が参加した。(重慶出版社 202012月 59.80元)

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