『漢瓦』

2021-12-20 16:45:26


劉三解 著

秦の始皇帝が六国を統一してから19世紀半ばに西洋の列強に武力侵攻されるまで、中国社会は2000年以上にわたって王朝交代の繰り返しに陥っていたと一般的に言われている。秦の中国統一は中華文明の分岐点とも言われ、この大きな変革の時期は「周秦の変」とも呼ばれる。著者は、この2000年続いた王朝交代のシステムは、秦の時代にはまだ完成しておらず、漢の劉邦が始めたと主張する。同書は主に「なぜ秦の支配体制は漢に取って代わられたのか」という問題を探り、歴史上の人物を手掛かりに、劉邦、項羽、呂雉、項梁、韓信などに焦点を当て、劉邦が世襲貴族が支配する社会を完全に覆し、平民の帝国をつくり上げた過程を深く分析している。

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