天禄永昌——故宮博物院所蔵瑞鹿文物特別展覧会

2017-12-13 14:51:18

 「鹿」は中国語で「禄」と同じ発音であることから吉祥の意味を持つ。伝説でシカはレイシの場所が分かる唯一の動物であるとされ、長寿の象徴とされてきた。中国の伝統文化における吉兆の動物としてシカは宮廷から庶民の間まで広く親しまれてきた。中国の宮廷にはシカを飼う習慣があり、清代でも御花園には西南の隅に「鹿苑」があり、また「観鹿台」という名の高台もあった。御花園東南の隅にはツルを飼育する「鶴圏」もあり、鹿苑は鶴圏と共にこの世の栄華と安定した政治と人心を象徴する「鶴鹿同春」の景観をつくっていた。今回の展覧会は慈寧宮花園と永寿宮の二つの会場で行われ、前者では河北省承徳市の避暑山荘から移された9頭の生きたシカを展示し、後者ではシカに関連する書画、玉、磁器、琺瑯、木・竹製の彫刻品、家具など69点の文物を展示した特別展を開く。中でも椅子は、皇帝が猟で狩ったシカの角でできており、木製の背もたれの中央には乾隆帝の詩が書かれている。

 

日時:開催中~2018年2月28日

場所:故宮博物院 永寿宮(北京市東城区景山前街4号)

料金:40元(故宮の入場料)

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