呉冠中の作品選

2020-05-15 16:59:15

 

 呉冠中氏(1919~2010年)は、20世紀における中国絵画の代表的な画家であり、中国現代絵画の発展に多大な貢献を果たした。呉氏は生涯をかけて水墨画と油絵との融合を探求し、西洋美術の美の概念と手法で中国の伝統的な水墨画を改革した他、中国画の伝統的な「写意」(画家の精神性を表現する技法)で西洋美術作品を描いた。

 今年は呉氏の没後10周年に当たり、中国郵政は3月20日、特殊切手『呉冠中の作品選』6枚1セットを発売した。呉氏の代表作から、油絵と水墨画を3点ずつ選び、それぞれ『高粱と綿花』『ウリのつる』『水郷の町並み』『巴山の春雪』『双燕』『鶴の舞』だ。

 『高粱と綿花』と『ウリのつる』は、呉氏が1972年に河北省石家荘市郊外の李村で描いた、農村をテーマとした油絵で、豊作の喜びと生命の力強さを示している。両作品は、現在上海中華芸術宮に収蔵されている。油絵『水郷の町並み』は、97年に江蘇省昆山市にある周荘の水郷風景を描いたもので、中国の伝統的な美意識と西洋美術の手法が融合された傑作で、香港芸術館に所蔵されている。水墨画『巴山の春雪』は、春の雪に覆われた巴山の美しい景色を描いており、呉氏の水墨画成熟期である80年代の代表作の一つ。現在は中国美術館に収蔵されている。水墨画『双燕』は、西洋絵画の構図を採用し、江南風景をテーマにした呉氏の作品の中でも会心の一作で、香港芸術館に収蔵されている。2002年に創作された『鶴の舞』は、伝統的な水墨画を革新した作品で、シンガポール美術館に所蔵されている。

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