梅蘭芳の初訪日100周年を記念する学術シンポジウムが北京で開催

2019-01-29 10:01:32

 

 

1919年、初訪日した梅蘭芳氏は、中国の京劇芸術を初めて海外に紹介し、日本の観客から好評と称賛を得た。公演期間中、梅蘭芳氏は日本の演劇界、文学界、メディア界など各界と交流し、深い友情を結んだ。1919年の訪日公演は、中日文化交流史と民間外交に輝かしい1ページを残した。

今年はちょうど、梅蘭芳氏初訪日から100年目となる節目の年に当たる。氏が中日文化交流と民間外交に果たした多大な貢献を記念するため、梅蘭芳記念館と北京日本文化センター(国際交流基金)の共同主催で、126日に中国芸術研究院で「梅蘭芳の初訪日100周年を記念する学術シンポジウム」が開かれた。

梅蘭芳記念館の屠珍名誉館長と劉禎館長、駐中国日本大使館広報文化部長の堤尚広公使、国際交流基金北京日本文化センターの高橋耕一郎所長、および中日両国から専門家や聴衆ら、合計120人余りがシンポジウムに参加した。

開幕式のあいさつで、屠珍名誉館長は次のように述べた。「本日、学術シンポジウムで過去を振り返る目的は、記念するためだけではなく、記念を通して、中日の文化や芸術の交流をさらに促し、両国の人々の相互理解と相互信頼を深めることにある」

 

発表中に梅蘭芳の公演を報道した当時の雑誌を展示した日本の学者佐々木幹

 

堤尚広公使は中日関係の歴史を振り返り、あいさつで次のように述べた。「1919年の初訪日公演から、梅蘭芳氏は1924年と1956年にも、計3回日本で公演を行っている。日中関係が困難な時期にあったにもかかわらず、梅蘭芳氏は日本を訪れ、京劇を通して、日本の人々と交流し、両国の関係を深めた。氏の活動は日中友好の種をまいた。戦後、この種は芽を出し、実を結び、今日まで受け継がれ、現在の国民交流を着実に推し進めている」

シンポジウムでは、梅蘭芳記念館、早稲田大学、桜美林大学、北京大学、清華大学、中国社会科学院、中国人民大学、北京外国語大学、華南師範大学、北京戯曲評論学会などの大学や研究機関から14人の学者が発表を行った。梅蘭芳氏の訪日公演に関係する歴史資料の研究(日本での交流なども含めて)、日本の学界、芸術界、メディアなどの取り上げ方、訪日中の交流、および中日の現代史における訪日公演の位置付けなどを巡って、最新の研究成果が発表されたほか、ディスカッションも行われた。(文・写真=王朝陽)

 

人民中国インターネット版 2019129

 

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