
明代の木版多色刷り画譜の傑作『十竹斎書画譜』にちなんだ「十竹斎東方文化アートウイーク」が7月7日から14日まで東京で開催され、その一環として「東方文化之華―十竹斎書画譜水印展」や、東京大学、東京国立博物館、駐日本中国大使館による『十竹斎書画譜』収蔵式典などが行われた。
『十竹斎書画譜』は後代に何度か版を重ねているが、歴史学者の戚印平が自著『日本江戸時代中国画譜伝入考』に記した、長崎へ伝来した文献目録にすでに登場していることから、『十竹斎書画譜』を始めとする作品は、中国で発刊されてから30年前後で日本に伝来したことがわかっている。
1934年7月、和光学園の小学生が内山書店を介して自分たちが制作した版画を魯迅に贈っているが、その返礼として魯迅は再版間もない『十竹斎書画譜』を贈った。この時魯迅に送られた小学生たちの版画は、今も北京魯迅博物館に保存されており、『十竹斎書画譜』をめぐる心温まるエピソードは、中日友好と文化交流の象徴ともなっている。
7月12日には十竹斎書画譜水印展の祝賀パーティーが、300人近い出席者を集めて盛大に行われた。十竹斎画院の陳衛国董事長は「この1週間で私たちは日本の学術、芸術、コレクター、博物館などの各界の人々と多数の交流を行い、十竹斎が一貫して中日文化芸術交流の重要な絆であり、浮世絵と十竹斎の間にも内面的なつながりがあることを知った」と交流の成果を述べ、南京古籍収蔵協会会長で十竹斎伝習所所長の薛冰氏は「この数日で、日本の人々が様々なスタイルで十竹斎作品の再現を試みているさまを実際に見ることができ、感動した」と語った。駐日本中国大使館の石永菁文化参事官、自見庄三郎郵政大臣なども祝辞を述べたほか、中日両国の青少年による択版印刷体験や書道交流も行われた。(写真=人民中国)

祝賀パーティーは300人近くが出席する盛況となった

十竹斎画院の陳衛国董事長

駐日本中国大使館の石永菁文化参事官

自見庄三郎郵政大臣

衆議院議員兼外務省書記官の末松義規氏

『十竹斎書画譜』の重版について説明する、南京古籍収蔵協会会長兼十竹斎伝習所所長の薛冰氏

『十竹斎書画譜図像志』の中英日三ヶ国語版を駐日本中国大使館に寄贈する陳衛国董事長

中英日三ヶ国語の解説付きで出版された『十竹斎書画譜図像志』

『十竹斎書画譜』

択版印刷体験をする中日両国の子どもたち

中日両国の子供による書道交流も行われた

会場では拓本印刷技術を学べるコーナーも設置された

作品には日本の子供も興味津々

本展は各メディアからも注目を浴びた
人民中国インターネット版 2019年7月19日