新中国成立70周年に際して、「中国残留日本人孤児報恩訪中団」一行34人は、10月17日から4回目となる中国訪問の旅に出た。22日、中国日本友好協会の主催で歓迎晩餐会が行われた。中日友好協会の許金平副会長、中国帰国者・日中友好の会の池田澄江理事長、駐中国日本大使館の堤尚広公使が出席しあいさつした。
晩餐会であいさつする中日友好協会の許金平副会長
許副会長は、「多くの団員は中国で幼少時代や青年時代を過ごしました。日本に戻っても中国人の養父母への恩を心に刻み、中国の発展に関心を寄せ、中日友好事業に力を入れました」と述べた。
今年76歳の高橋秀哉さんはそのうちの一人だ。自分の養父母について、高橋さんは次のように感謝の気持ちを語った。「養父母にはとても感謝しています。私を育て、専門学校にも通わせてくれました。そのおかげで、電気製品の修理や加工技術を身に着けました。日本に帰ってから、この技術を生かしてホンダの工場に就職し、住宅やマイカーも買いました」。この恩を胸に、高橋さんは日本で暮らし始めた2年目に養父母を呼び、一緒に暮らした。「養父は92歳で日本で亡くなりました。養父母にとって子どもは私一人だけですから、ちゃんと親孝行しなければいけません」
晩餐会であいさつする中国帰国者・日中友好の会の池田澄江理事長
今回の訪中団には残留孤児の他、残留孤児2世も7、8人いた。池田理事長は、「一番若い残留孤児も75歳になりました。私たちが経験した歴史を後世に伝え、子々孫々にわたる日中友好を続けていくよう努めることが急務となりました。今回は残留孤児の子どもも訪中活動に参加しています。私たちの日中友好への願いを彼らに託し、後世に伝えていきたいです」と述べた。
訪中団一行は10月17から26日まで四川省と北京市を訪問する予定。18日には四川省眉山市仁寿県教育発展促進会に100万円を寄付した。北京では市内観光のほか、中国伝媒大学の学生らとの交流なども予定されている。(文、写真=王朝陽)
人民中国インターネット版 2019年10月24日
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