新星出版社と人民中国雑誌社が北京日本倶楽部へ新書贈呈

2020-05-22 16:37:34

袁舒=文

 

北京日本倶楽部喜多羅和宏副会長へ『張文宏教授が教える新型コロナウイルス予防』日本語版を寄贈する中国外文局の陸彩栄副局長

 

ウイルス予防の「中国の経験」を日本語で共有

 519日、中国外文局傘下の新星出版社と人民中国雑誌社から北京日本倶楽部への新書贈呈式が北京で行われ、4月に新星出版社から出版された『張文宏教授が教える新型コロナウイルス予防』日本語版300冊が寄贈された。

 

『張文宏教授が教える新型コロナウイルス予防』日本語版

 

贈呈式会場

 式に参加した外文局の陸彩栄副局長は挨拶で、同書の日本語版の出版は中日出版界が密接に連携した成果であり、この実用書が日本の読者の役に立ち、中日のウイルス予防に関する協力を一層促すものになってほしいと述べた。

 

中国外文局陸彩栄副局長

 寄贈を受けた北京日本倶楽部喜多羅和宏副会長は挨拶で外文局および新星出版社人民中国雑誌社への感謝を述べ、次のように語った。「この春、北京に滞在していた日本人たちは心細く不便な暮らしを余儀なくされました。しかし感染拡大に対する中国政府の迅速な対応と身辺の中国の方々の支えは、私たちに安心感を与えてくれました。この日本語版の『張文宏教授が教える新型コロナウイルス予防』も、在中日本人の皆さんにとって生活面での大きな手助けになると思います

 

北京日本倶楽部喜多羅和宏副会長

 

20日間の緊急作業

 同書の日本語版の出版は急ピッチで進み、企画から出版までにかかった時間はわずか20だった。同書が上海の出版社から多言語に訳される過程で、日本の出版社との提携がスムーズにいっていないことを知った陸副局長は、中国の図書を海外に輸出してきた外文局の長所を生かして日本語出版への協力を決意した。新星出版社日本出版業界中国関係図書出版連盟発足しており、かねて優れた中国書籍を日本の読者に届けてきた。今回もそのプラットホームを通して、同書の日本語版の出版が実現したのだ。

 

『張文宏教授が教える新型コロナウイルス予防』日本語版の内容

 同書には現在世界規模で起こっているウイルス感染に対応するためのノウハウが詰まっており、その出版は一刻を争うものともいえる。新星出版社での企画が成立すると、人民中国雑誌社の王衆一総編集長および翻訳校閲部のチーム一同は全力で取り組み、12日間という短期間で翻訳と校正を終えた。

 新星出版社の馬汝軍社長は、「この本が多くの日本読者の役に立つことができて、とてもうれしく思います。これを機に今後さらに多くの実用性に富んだ良質な本を中日の皆さんにお届けしたいと思います」と語った。

 

新星出版社馬汝軍社長

 

感染症に負けない中日間の友情

 同書の日本語版は日本のアマゾンで発売されており、売り上げは同カテゴリーの中でも上位に入っていて人気を集めている。日本語版の出版後、人民中国雑誌社は許可を得てウイーチャットの公式アカウント中日対訳形式で連載した。その内容に興味を示した、日本人向け北京情報誌『TOKOTOKO』の大西邦佳編集長は自社のアカウントに転載したところ、読者から、「どこで買えるのか」という質問が多く寄せられた。日本語版は現在日本国内でしか販売されていないため、新星出版社は人民中国雑誌社と緊急で300冊を調達し、北京日本倶楽部を通して日本の読者に寄贈することになった。

 

人民中国アカウントで連載中の『張文宏教授が教える新型コロナウイルス予防』日本語版

 大西編集長は、「読者のさんはウイルス感染に関する情報をそれぞれ集めていますが、この本はそういった知識を科学的に一冊にまとめたもので、とても実用性が高いと思います。普段人民中国のアカウントが発信しているコロナに関する対訳文も、私たち中国に暮らす日本人にとっては、中国の友人と交流をする際とても役に立ちます」と語った

 現在、中国では新型コロナウイルス感染がだいぶ収まり、日本でも感染状況が好転し、生活が再起動しつつある。今後、ウイルス予防対策は日常生活の一環となっていくと思われる。そんな中、正しい予防策に関する知識がさらに重要性を増す。この本が中日読者にとって、ウイルス予防する生活の後ろ盾となることを期待している。

 

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